BlackBerryの事業部門であるQNXは、自動車のサイバーセキュリティに関する「ISO 21434」規格への準拠認証を取得した。ADASなど車載システムの製品ライフサイクル全体に高いセキュリティ性と信頼性を提供する。
BlackBerryの事業部門であるQNXは2024年7月8日、自動車のサイバーセキュリティに関する「ISO 21434」規格への準拠認証を取得したと発表した。
ISO 21434は、自動車の開発から製造、保守、廃棄に至る、製品ライフサイクルのあらゆる段階で、厳格なセキュリティ要件への準拠を保証する規格だ。QNXはADAS(先進運転支援システム)やデジタルコックピット、車載オーディオ、ゲートウェイなどの多岐にわたるシステムにおいて、高いセキュリティ性と信頼性を提供する。
次世代自動車のコネクテッドカーとSDV(ソフトウェア定義型自動車)の存在感が増す中で、自動車のライフサイクル全体においてセキュリティの重要性は今後さらに高まると見られる。ISO 21434認証取得により、自動車メーカーなどは、QNXベースの車載システムのセキュリティを強化して、自動車基準調和世界フォーラムの「UN Regulation No.155」に準拠できる。
また、セキュリティの観点から、ISO 21434は自動車の電気電子システムを開発するための機能安全規格「ISO 26262」と目標を共有している。両規格の基準を全体的な開発プロセスに統合することで、製品コンセプトの立案から保守、運用廃止に至るまでのライフサイクル全体をカバーできる。
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