異種材接合の前処理に、毎秒800mmで高速処理が可能な大気圧プラズマユニットFAニュース

FUJIは、空気を利用した大気圧プラズマユニット「ATOM」を開発した。800mm/秒での高速処理ができ、従来機種より導入コストの低減やメンテナンス性の向上を図っている。

» 2024年07月23日 13時00分 公開
[MONOist]

 FUJIは2024年7月4日、大気圧プラズマユニット「ATOM(アトム)」を開発し、同月から受注を開始すると発表した。接着剤による接合の前処理など、プラズマ装置を用いた表面処理の需要の高まりに応える。

キャプション 大気圧プラズマユニット「ATOM(アトム)」 出所:FUJI

 空気を利用したプラズマユニットは、プラズマ発生部が高温になり、耐久性が低下しやすい課題がある。新開発のプラズマユニットは、発生部の構造を見直すことで、耐久性の向上につなげた。これにより、メンテナンスコストを大幅に削減するとともに、従来の窒素を使用したプラズマ装置と比べ消費電力を低減する。

 圧縮エアと200V電源があればプラズマの生成ができ、ノズルの清掃が不要かつ消耗品の交換も年に1〜2回程度のため、装置の設置と運用、メンテナンスが簡単にできる。エアを使用したプラズマ装置では最速レベルとなる、800mm/秒での高速処理が可能。窒素発生器を必要としないため、これまでの機種と比べて設備コストの低減にも貢献する。

キャプション エアを使用したプラズマ処理では最速レベルの800mm/秒での高速処理が可能[クリックで拡大] 出所:FUJI

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