モベンシスは、「産業オープンネット展2024」において、産業用PCでリアルタイム制御を実現するソフトモーションコントローラー「WMX3」について、サーボモーターの多軸同期制御の周期を従来の125μsから倍速となる62.5μsに向上したことを発表した。
モベンシスは、「産業オープンネット展2024」(2024年7月2日、大田区産業プラザ)において、産業用PCでリアルタイム制御を実現するソフトモーションコントローラー「WMX3」について、サーボモーターの多軸同期制御の周期を従来の125μsから倍速となる62.5μsに向上したことを発表した。
今回の倍速技術ではEtherCATを用いており、インテルのCore-i7クラスのCPUを搭載する産業用PCであれば8軸の同期制御が可能である。62.5μs周期の多軸同期制御に加えて、その他I/Oについては1msでの同期制御を同時に行える。
展示では、CPUとして「Core-i7 13700TE」を搭載するコンテックの産業用PC「VPC-720」とパナソニック インダストリーの最新サーボモーター「MINAS A7」を用いて、これまで最高速だった125μs周期と新たに倍速化した62.5μs周期の動作比較デモを行った。
 「MINAS A7」を用いた125μs周期と62.5μs周期の比較デモ。中央にある2つのモーター軸の先端に付けたゴムを左右に振動させており、上側が125μs周期で、下側が62.5μs周期。上側がゴムの根元が残像として少し見えているが、下側は残像が見えない[クリックで拡大]
「MINAS A7」を用いた125μs周期と62.5μs周期の比較デモ。中央にある2つのモーター軸の先端に付けたゴムを左右に振動させており、上側が125μs周期で、下側が62.5μs周期。上側がゴムの根元が残像として少し見えているが、下側は残像が見えない[クリックで拡大]今回の62.5μs周期で多軸同期制御が可能なWMX3は技術的なめどは立っており、今後は顧客の要望に合わせて正式リリースしていきたい考えだ。また、WMX3の新たなオプションとしての提供ではなく、メンテナンス/サポート契約を結んでいる顧客に無償でアップデートを行う形で提供する予定だという。
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