リモートでシステム構築や保守作業ができるクラウド型産業用コントローラー:FAニュース
東芝インフラシステムズは、リモートでシステム構築や保守作業ができるクラウド型産業用コントローラー「Meister Controller Cloud PLCパッケージ typeN1」のサービス提供を開始する。
東芝インフラシステムズは2024年5月13日、クラウド型産業用コントローラー「Meister Controller Cloud PLCパッケージ typeN1」の提供を開始した。計装クラウドサービス「Meister Control」シリーズの新たなラインアップで、リモートによる製造ラインの制御やメンテナンスに対応する。
「Meister Controller Cloud PLCパッケージ typeN1」の利用イメージ[クリックで拡大] 出所:東芝インフラシステムズ
新サービスは、同社が開発したクラウド上で制御プログラムを連続的に実行する制御コアや、クラウドエッジ間通信を活用。これまで現地で実施していた、産業用コントローラーによる制御系システムの構築や保守作業をクラウド上で完結できる。
リモートでプログラミングやデバッグ、制御および設定変更、ログのモニタリングが可能となり、トラブル発生時も早期に復旧できる。クラウドに製造現場の入出力データや設備稼働データをリアルタイムに収集でき、蓄積データから制御の最適化や分析が可能になるほか、デジタルツインの構築にも役立つ。
自宅でのPC操作も可能で、産業用コントローラーの実機削減による製造現場のアセットライト化にも貢献する。クラウドでITソリューションと連携し、生産性向上に向けた施策やCO2排出量データを利活用した新たなソリューションを創出できる。
多数の制御装置を一括監視、管理することで、OT(制御運用技術)コストの削減にもつながる。システムのアップデートが容易で、新しい性能や機能を将来にわたって提供する。
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