ローカル5Gと電波マップによる移動ロボット群の制御技術を開発ロボット開発ニュース

東芝と東芝インフラシステムズは、電波マップを用いてロボットの移動経路を制御する技術を開発し、ローカル5Gを活用して移動ロボット群をリアルタイムで制御することに成功した。

» 2023年12月15日 14時00分 公開
[MONOist]

 東芝と東芝インフラシステムズは2023年11月30日、電波マップを用いてロボットの移動経路を制御する技術を開発したと発表した。ローカル5Gを活用し、移動ロボット群をリアルタイムで制御することに成功した。

 ロボットの「頭脳」の機能をサーバに集約し、ロボット本体は「運ぶ」機能に特化したことで、12台のロボット群をリアルタイムで制御できた。電波の遅延や干渉でロボットが停止する問題は、ローカル5Gの低遅延特性と低ゆらぎ特性により解決した。同技術により、ロボットの低コスト化と消費電力の低減が見込める他、充電頻度が抑えられることで稼働率向上も期待できる。

キャプション 自動搬送システムのイメージ[クリックで拡大] 出所:東芝

 また、物流倉庫や工場では絶えず荷物の移動があり、電波環境が変化する。そのため、ロボットがモニタリングして送信したローカル5Gの電波状況をサーバでリアルタイムにマップ化し、ロボットの走行経路を制御する技術を開発した。サーバが電波マップの変化から電波の受信強度を予測して経路を選定することで、ロボット群は停止せずに走行できる。

キャプション 電波マップに基づく走行経路制御の技術実証の様子[クリックで拡大] 出所:東芝

 同技術のシステム構成はロボットの台数に合わせて拡張可能で、100台以上のロボットが稼働する規模の物流倉庫や工場にも適用できる。例えば、ロボット100台の稼働を想定した場合、自動搬送システムの導入コストを約10%低減する。ロボット本体の機能を絞ると、消費電力の約14%低減、稼働率の約16%向上が見込まれる。

 さらに東芝は、ロボット間で直接通信することにより、1つの搬送対象を複数台のロボットで運搬する協調搬送技術も開発している。荷物のサイズや重さに合わせてロボットを複数導入する必要がないため、自動搬送システムの導入コストの低減につながる。

 なお、同開発事業は、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)が委託する「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業」の一環となる。

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