住友理工は、キャディの図面データ活用クラウド「CADDi DRAWER」を導入した。図面や品質関連データをデジタル化してひも付け、製品図面にリスクと対策を反映させて、不良発生による損失を事前に防ぐことが可能になる。
キャディは2023年11月29日、同社の図面データ活用クラウド「CADDi DRAWER」を、住友理工が導入したことを発表した。
住友理工の防振技術統括部では、不良発生を防ぐための設計プロセスにおいて、過去のナレッジを効果的に活用することが難しく、手戻りが多く発生するという課題があった。同プロセスでは従来、不良発生を防ぐための知識をベテラン社員に依存しており、設計精度向上のためには、社内に点在する関連情報を素早く参照できる環境の構築が求められていた。
このような課題を解決するため、住友理工は同クラウドの導入を決定した。導入後は、自動車用防振ゴム製品設計の過去の数十万枚以上の図面や品質関連データをデジタル化し、これらの情報をひも付けることで、製品図面にリスクと対策を反映させて、不良発生による損失を事前に防ぐことが可能になり、設計精度と開発サイクルの短縮を追求できるようになった。
今後は、製造部門や海外拠点の関連システムやデータ連携を強化するとともに、全社展開も視野に入れる。
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