日本精工(NSK)はサービスロボット向け屋外走行ロボットの開発を開始した。開発品を「2023 国際ロボット展」に参考出展する。
日本精工(NSK)は2023年11月7日、サービスロボット向けプラットフォームとして、屋外走行ロボットの開発を開始したことを発表した。開発品を「2023 国際ロボット展」(2023年11月29日〜12月2日、東京ビッグサイト)に参考出展する。
「屋外走行機能」「安定搬送機能」「自律走行機能」の3つの基本機能を低床ボディーにパッケージ化する。
屋外走行機能では、片側3輪をパンタグラフ形状のリンク式サスペンション(特許出願中)とし、駆動輪を確実に接地。凹凸のある路面や、最大50mmの段差走行が可能となる。駆動輪には、ギアなどの減速機を用いずに負荷を直接駆動するダイレクトドライブモータを使用することで摩擦を軽減し、かつ静粛性を実現する。
安定搬送機能では、振り子構造の姿勢維持/免振ユニット(特許出願中)により最大10度のスロープや段差昇降時の荷物の姿勢変化を抑制し、かつ加減速時の衝撃を軽減。これにより食品などデリケートなモノの搬送が可能となる。312mmというボディーの低床化により荷物の重心を低く抑え、走行時の車体の安定性を強化する。
自律走行機能では画像による3D認識によって一般的なLiDARによる2次元認識よりも高精度な環境認識を実現し、屋外や狭い通路でも走行が可能となる。
NSKでは、サスペンションや姿勢維持、免振ユニットのバリエーション化により、現場のニーズに応じた車体を展開する予定だ。また、2025年の市場投入を目指している。
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