Autodeskは年次グローバルカンファレンス「Autodesk University 2023」のゼネラルセッション(1日目)において、AIを活用した新たなソリューション「Autodesk AI」を発表した。
Autodesk(オートデスク)は、米国ラスベガスで年次グローバルカンファレンス「Autodesk University 2023」(以下、AU 2023/会期:2023年11月13〜15日[現地時間])を開催。初日に行われた同社 社長 兼 CEOのアンドリュー・アナグノスト氏のゼネラルセッションの中で、AI(人工知能)を活用した新たなソリューション「Autodesk AI」について発表した。
アナグノスト氏は「Autodesk AIは、われわれが何年にもわたって取り組み、投資を続けてきたテクノロジーであり、クラウドベースの統合環境である『Design&Makeプラットフォーム』と、産業別クラウド(Autodesk Fusion、Autodesk Flow、Autodesk Forma)を強化するものだ」と述べ、Autodesk AIがあらゆる業務プロセスを効率化し、ビジネスの俊敏性、創造性を高められる存在になり得る点を強調した。また、10年以上にわたって提供してきた「ジェネレーティブデザイン」に代表される同社のAIの取り組みが「Autodesk AIの基礎になっている」(アナグノスト氏)という。
Design&Makeプラットフォームとは、前回のAU 2022で発表のあったクラウド開発プラットフォーム「Autodesk Platform Services」(以下、APS/旧Autodesk Forge)を基盤とするクラウドベースの統合環境であり、従来のファイルベースでの情報のやりとりではなく、個々のファイルの中から必要な情報だけを抜き出して、あらゆるツールやサービス間で有効活用できる仕組みを提供するものだ。さらに、APSをベースに構築された製造業向けのAutodesk Fusion、メディア&エンターテインメント向けのAutodesk Flow、建設業向けのAutodesk Formaの3つの産業別クラウドが含まれており、APSが提供する「Autodesk Data Model」(共通データモデルの仕組み)によって、クラウドに蓄積されたファイルに含まれる情報のやりとりを可能にしている。
今回発表されたAutodesk AIは、Design&Makeプラットフォームに組み込まれ、AIによるスマートな支援機能や生成機能などを、オートデスクの全てのポートフォリオから利用できるようになるという。アナグノスト氏は「AU 2023では、Design&Makeプラットフォームが生産性の低い非創造的な作業をどのように自動化できるかを示すとともに、プラットフォームを通じてデータを分析し、そこから洞察を引き出す方法を紹介する」と述べている。
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