ラーニングエージェンシーとラーニングイノベーション総合研究所が「管理職意識調査」の結果を発表した。部下の成長を実感している管理職としていない管理職では、フィードバックの手法に明確な違いがあることが分かった。
ラーニングエージェンシーとラーニングイノベーション総合研究所は2023年10月13日、「管理職意識調査 部下へのフィードバック手法編」の結果を発表した。同調査は、ラーニングエージェンシーが提供する管理職向け研修の受講者を対象としたもので、484人の回答を得た。
はじめに、フィードバック後の部下の行動について悩んでいることがあるかと尋ねたところ、43.6%が「自分の課題を認識してはいるが、すぐに行動につながらない」ことに悩んでいた。次いで「質問や反論はないが、自分の課題を認識してもらえないことが多い」の30.8%となっている。
次に、フィードバックの頻度や場所、手法、内容と、管理職が感じる部下の成長度合いの関係を調べた。
「フィードバックの頻度」と「部下の成長度合い」の関係を見ると、部下が「非常に成長している」と回答した管理職の44.4%が、「即時にフィードバックしている」と回答した。「即時にフィードバックしている」の割合は、「成長していない」と感じるにつれて低くなっており、「成長していない」では14.3%だった。「非常に成長している」と比べて、30.1ポイント低くなっている。
部下の成長度合いについて「成長していない」「分からない」と回答した管理職は、フィードバックの頻度を「特に決めていない」という回答が多く、「成長していない」は28.6%、「分からない」は34.5%だった。「非常に成長している」「成長している」と回答した管理職の「特に決めていない」はどちらも2割程度だった。
次に、フィードバックする際、フィードバックする場所を気に掛けているかと尋ねた。全体的に「常に最適な場所を選ぶようにしている」の回答割合が高かった。特徴的だった項目を見ると、部下を「成長していない」と感じる管理職ほど、「ネガティブなフィードバックをする場所」を気にする傾向にあった。「成長していない」と感じている管理職は、「非常に成長している」と感じている管理職に比べ、「ネガティブなフィードバックの際は場所を選ぶようにしている」の割合が15.1ポイント高くなっている。
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