日立グループ関東20拠点が連携しエネルギー利用を最適化、2024年度に実証実験脱炭素(1/2 ページ)

日立製作所と日立パワーソリューションズは、関東圏に拠点を構える日立グループの研究開発グループやエネルギー事業部門の事業所約20カ所が連携してエネルギー利用の全体最適を図る取り組みについて説明した。

» 2023年09月12日 07時00分 公開
[朴尚洙MONOist]

 日立製作所(以下、日立)と日立パワーソリューションズ(以下、日立パワー)は2023年9月11日、東京都内で会見を開き、関東圏に拠点を構える日立グループの研究開発グループやエネルギー事業部門の事業所約20カ所が連携してエネルギー利用の全体最適を図る取り組みについて説明した。2023年度末までに必要な技術開発を進めるとともに、研究開発グループの鳩山サイトに出力2MWの太陽光発電システムを設置した後、2024年度から多拠点連携による実証実験を開始する計画だ。これらの実証実験と並行して日立パワーは、技術的/経済的効果が実証された機能の外販を推進するなどして、同社のカーボンニュートラル関連事業の年間売上高を2030年度に400億〜500億円まで伸ばしたい考えだ。

日立の目指す多拠点エネルギーマネジメントサービス 日立の目指す多拠点エネルギーマネジメントサービス[クリックで拡大] 出所:日立

 今回の実証実験に参加する日立グループの拠点は以下の通り(所在地を明示してない拠点は全て茨城県日立市)。日立パワーは、茨城本社、会瀬事業所、勝田事業所(茨城県ひたちなか市)、十王工場、稲荷山工場、大沼工場の6拠点。研究開発グループは、日立研究所 茨城サイト、中央研究所 国分寺サイト(東京都国分寺市)、中央研究所基礎研究センタ 鳩山サイト(埼玉県鳩山町)の3拠点。日立地区は、日立事業所日立地区(海岸工場)と日立事業所埠頭工場の2拠点、大みか地区は日立事業所国分地区、臨海工場、大みか事業所の3拠点。また、ひたちなか地区(茨城県ひたちなか市)は、ひたちなか地区共同受電サイト内の各事業所(水戸事業所(鉄道/ビル)、日立ハイテク/那珂地区、日立システムプラザ)などと日立システムズのデータセンター(湘南地区、神奈川県中井町)、の他、他ビジネスユニットの事業所も順次参加する計画である。

実証実験の概要 実証実験の概要[クリックで拡大] 出所:日立

 これら約20拠点に向けて再生可能エネルギー(再エネ)の電力を供給する太陽光発電システムは、先述した鳩山サイトの出力2MWに加えて、2024年度中にエネルギー事業部門の拠点に順次追加して10M〜20MWの規模まで拡張する。2023年度末までの技術開発では、N:Mの自己託送管理に対応するエネルギーマネジメントシステム(EMS)、空調機器のデマンドレスポンス(DR)機能、蓄電池やガスエンジンに対応するバーチャルパワープラント(VPP)機能などがテーマとなっている。

実証実験のスケジュール 実証実験のスケジュール[クリックで拡大] 出所:日立

 2024年度の実証実験では、EMSの運用については研究開発グループの鳩山サイトから国分寺サイトへの1:1託送を皮切りに、同年6月には多拠点連携となる1:N託送を開始する。2024年度中に導入を完了する追加発電サイトの稼働に合わせて、供給側と需要側が複数あるN:M託送の多拠点連携に移行する予定である。また、空調機器のDR機能については、2023年12月に日立パワーの勝田事業所から導入と実証を開始し、その後拠点数を拡大する。

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