パテント・リザルトは「繊維・紙・パルプ業界 他社牽制力ランキング2022」を発表した。1位が東レ、2位は東洋紡、同数3位が王子ホールディングスと帝人だった。同ランキングは、企業の技術的な先進性を判断する指標になる。
パテント・リザルトは2023年7月3日、繊維、紙、パルプ業界の特許を対象とした「繊維・紙・パルプ業界 他社牽制(けんせい)力ランキング2022」を発表した。2022年に引用された企業の上位3社は、東レ、東洋紡、王子ホールディングス、帝人となった。
同ランキングは、2022年の特許審査の手続きで、他社特許への拒絶理由として引用された特許の件数を企業別に集計したもの。このランキングにより、どの企業が、競合他社の技術開発において権利化を阻害する先進的な技術を多数持っているかが判明する。
2022年の1位は東レで、引用された特許数は1646件だった。2位は東洋紡で、同639件。3位が同数で王子ホールディングスと帝人となり、489件だった。
東レは、「接合強度が高く、気密性に優れた部材を接合した樹脂複合成形体」に関する技術の特許が多く引用された。東レの特許の影響を最も受けたのは、三菱ケミカル(53件)で、次が東洋紡(47件)だった。
東洋紡は、「高温または高温高湿環境下で発生する偏光板、液晶セル、偏光板からなる積層体の反りを軽減した液晶表示装置」に関する技術が最も引用された。同特許の影響が多かったのは、大日本印刷と三菱ケミカルでそれぞれ27件だった。
王子ホールディングスは「微細セルロース繊維含有樹脂組成物」に関する技術、帝人は「非水系二次電池用セパレータおよび非水系二次電池」に関する技術が多数引用された。王子ホールディングスの特許の影響を最も受けたのは、大王製紙(43件)で、次にユニ・チャーム(39件)という結果だった。帝人の特許の影響を最も受けたのは、東レ(25件)、次いで日東電工(17件)だった。
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