TXOne Networks Japanは「日本ものづくりワールド 2023」」に出展し、産業制御機器向け専用のセキュリティの浸透を訴えるとともに、日本での取り組みの進捗度についてアピールした。
TXOne Networks Japanは「日本ものづくりワールド 2023」(2023年6月21〜23日、東京ビッグサイト)内の「第1回 製造業DX展」に出展し、産業制御機器向け専用のセキュリティの浸透を訴えるとともに、日本での取り組みの進捗度についてアピールした。
TXOne Networksは2018年11月にトレンドマイクロと台湾のMOXAが共同で設立した産業制御システム向けのセキュリティソリューションの専門企業で台湾を本社としている。2022年4月15日に日本法人(TXOne Networks Japan)を設立し、日本市場での本格展開を開始している。
従来国内市場では、トレンドマイクロやトレンドマイクロの持つパートナー企業を中心に展開してきたが、取り組みを本格化させる中でTXOne Networks独自のパートナー企業の開拓を推進する方針を示していた。そのため今回の日本ものづくりワールド 2023ブースでは、新たに構築したパートナーエコシステムをアピールした。
TXOne Networks認定パートナーとしては、NRIセキュアテクノロジーズや岡谷エレクトロニクス、テリロジー、東京エレクトロンデバイス、東芝デジタルソリューション、トレンドマイクロの他、NECネッツエスアイや丸紅情報システムなどとの共同展開なども紹介した。
TXOne Networks Japan 代表執行役員社長の近藤禎夫氏は「産業制御(OT)領域でセキュリティを推進するためにはITとは異なる要件などがあり、これらに沿ったパートナーが必要となる。本格展開開始から1年が経過し、ようやくある程度のパートナー体制が整ってきた。用途や業種などに応じてそれぞれの領域への知見を持つパートナーとの協力体制が形になってきている」と手応えについて語っている。
同時にOTセキュリティについては「専門の技術者がいない」ということが推進の障壁となる場合も多いが「トレーニングコースの整備なども進めた」(近藤氏)。TXOne Networks認定トレーニングコースとして、「エントリー」「アソシエイト」「スペシャリスト」「プロフェッショナル」という4段階のレベルでのトレーニングコースを設定。セキュリティソリューションの導入だけでなく、人材育成も支援し、ユーザー企業が自律的にセキュリティレベルを強化していける体制構築を支援する。「こういう体制も徐々に整ってきた」と近藤氏は語る。
現状までの手応えについて近藤氏は「以前はOTセキュリティへの関心が低い時代もあったが、最近は製造業でもサイバー攻撃を受けて実際の被害につながる機会が増えてきたことから反応は高まってきている。現段階では影響の大きな自動車関連産業からの引き合いが特に強い。OTセキュリティ専門企業として、OT環境にあったセキュリティソリューションをさらに強化していく」と述べている。
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