イーソルは、エヌエスアイテクス、京都マイクロコンピュータ、OTSLと共同で、次世代プロセッサIP「RISC-V」向けの包括的なソフトウェア開発環境を開発した。
イーソルは2023年4月27日、エヌエスアイテクス、京都マイクロコンピュータ、OTSLと共同で、次世代プロセッサIP「RISC-V」向けの包括的なソフト開発環境を開発したと発表した。
同ソフト開発環境は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が取り組む「高効率・高速処理を可能とするAIチップ・次世代コンピューティングの技術開発」の一環として開発。各社の強みを生かした、RISC-V向けエッジコンピューティングの包括的なソフト開発環境を構築した。
さまざまな機能が混在するヘテロジニアスな環境下で、RISC-V向けのOS、各種並列化フレームワーク、コンパイラ基盤、並列プログラム処理のための開発ツールを組み合わせている。こうした包括的なソフト開発環境は、世界初になるという。
RISC-Vに最適化したマルチコア対応のランタイム環境(RTE)の設計、開発では、車載および産業機器で使用されるPOSIX(ポータブルオペレーティングシステムインタフェース)標準のAPI処理の時間を従来比で平均71%短縮している。
また、セキュアオープンアーキテクチャ向けの並列化対応開発環境の設計、開発では、並列化効率を従来比25%改善するなど、高い性能と開発支援機能を備える。こうした機能により、AI(人工知能)をエッジシステムのRISC-Vで利用する際に必要となる高速かつ高効率、低消費電力なRTEと開発ツールを包括的に提供可能になるとしている。
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