三菱電機は、脇見運転や居眠り運転を検知するドライバーモニタリングシステムを活用し、非接触の生体センシングでドライバーの体調異常を検知する技術を開発した。同社のAI技術「Maisart」により、姿勢崩れのない体調異常も検知できる。
三菱電機は2023年4月18日、脇見運転や居眠り運転を検知するドライバーモニタリングシステム(DMS)を活用し、非接触の生体センシングでドライバーの体調異常を検知する技術を開発したと発表した。
同社が開発した独自のAI(人工知能)により、DMSのカメラ映像から、脈動による肌の明るさの微小な変化を抽出。脈拍数や脈拍間隔、脈の強弱、血圧の変化など複数の生体情報を非接触で推定し、意識消失などを検知する。
また、同社のAI技術「Maisart(マイサート)」が生体情報の変化から独自の特微量を算出し、姿勢崩れのない体調異常も検知する。体調異常発生から3秒までの検知率は70%以上を達成しており、心疾患による発作は95.2%の精度で検知が可能だ。
同技術により、体調異常を検知した際に、車両安全システムによる路肩への自動停止などが期待できる。同社は今後、大学病院との連携により蓄積した患者データを用いて検証を進め、実車走行での評価、改善を図り、2025年以降の製品化を目指す。
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