アマダは製造現場を支援するDX(デジタルトランスフォーメーション)ソリューションとして「LIVLOTS(リブロッツ)」の販売を開始した。価格は900万円(税別)となっている。
アマダは2023年5月9日、製造現場を支援するDX(デジタルトランスフォーメーション)ソリューションとして「LIVLOTS(リブロッツ)」の販売を同日より開始したことを発表した。価格は900万円(税別)となっている。
LIVLOTSはCAD/CAMシステム「VPSS 4ie」とNC装置「AMNC 4ie」「AMNC 3i」との連携を可能にし、板金加工製品を製造するために必要な情報が誰でも必要な時に確認でき、工場における最適かつ効率的な生産に貢献する。VPSS 4ieとAMNC 4ieはいずれも2023年に発表されたばかりだ。
従来、生産管理システムの手配からプログラム作成、加工機の操作は情報伝達に手配書や指示書などの紙を使用して作業していた。VPSS 4ieとAMNC 4ieをLIVLOTSで結ぶことで、生産管理システムから手配をかけるとLIVLOTSを通じてプログラム室に手配情報がリアルタイムに伝わる。
プログラム室では手配情報と加工マシンの負荷を確認してプログラムを作成し、加工機への指示として現場に送られる。現場では、作業の一覧を加工機の操作パネルでも確認でき、さらにそれが優先度順に表示されるため、特急品の見落としも防止する。これにより、工程ごとの仕事の流れを可視化でき、従来よりもスムーズなデータの連携が可能になる。
また、工場の製造状況や負荷状況を全体的な視点で分析、可視化し、工程や設備ごとに作業量の把握や着手、完了情報から工場全体の進捗を管理できる。現場の進捗状況に応じて生産計画を調整できる他、加工機を使わない工程も簡単に実績値を入れられるため、製品原価の把握が可能になる。過去に作成していればその原価が表示され、見積もりとの実績比較ができる。各製品、機械工程のCO2排出量が可視化できるため、カーボンニュートラルに向けたモノづくりをサポートする。
仕分け場ではタブレット端末からブランク加工済みのシート一覧を確認でき、シートを選択するとパーツごとに色分けして表示。パーツはパレットと台車をひもづけて登録できるため、次工程以降パーツが工場のどこにあるのか容易に確認でき、従来のように部品を探したりする手間がなくなる。 アマダでは年間100台の販売を目標としている。
「何ができるか」に代え「なぜできるか」を発信、アマダが強める技術指向【前編】
進化した「My V-factory」で工場はどう変わる? アマダが強める技術指向【後編】
アマダが新たなファイバーレーザー溶接ロボットシステム開発、AI活用など3機種
アマダが8年ぶりのトップ交代、板金機械の開発を担った新社長で技術指向を強化
製造現場に働き方改革を、アマダの「V-factory」が目指すもの
国内外から優れた加工作品が応募、第35回優秀板金製品技能フェア各賞受賞作決定Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Factory Automationの記事ランキング
コーナーリンク