創設100周年のフエニックス・コンタクト、ハノーバーでPush-X式新製品など展示ハノーバーメッセ2023

フエニックス・コンタクトは「ハノーバーメッセ(Hannover Messe)2023」において、Push-X式端子台の新製品などを展示した。

» 2023年04月24日 11時00分 公開
[長沢正博MONOist]

 フエニックス・コンタクト(PHOENIX CONTACT)は「ハノーバーメッセ(Hannover Messe)2023」(2023年4月17〜21日:ドイツ時間、ハノーバー国際見本市場)において、Push-X式端子台の新製品などを展示した。

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 制御盤製作時に制御機器などと電源を接続する方式として、工数削減のため電線を差し込むだけで接続できるPush-in式の活用が広がっている。一方、同社が開発したPush-X式は、新たなスプリング設計によって、従来のPush-in式に比べより力をかけずに接続できる。また、フェルールといわれる棒状の端子がなくても撚線、単線ともに取り付けることが可能だ。取り外しも開放ボタンを押すだけででき、電線を引っ張る必要はない。

 前回のハノーバーメッセでは定格電線サイズ6、10、16mm2の製品を発表、制御盤の高さを抑えるため、電線を横から挿すタイプを発売していた。今回のハノーバーメッセでは新たに定格電線サイズ2.5mm2のPush-X式端子台を紹介した。日本でも2023年夏ごろから販売する見通しという。さらにPush-X式のプリント基板用コネクターの販売も予定している。

Push-X式の端子台の実演[クリックで再生]
Push-X式の端子台に新たなラインアップを追加 Push-X式の端子台に新たなラインアップを追加[クリックで拡大]

 回さずに差し込むだけで嵌合できるpush-pull式のM12コネクターも展示した。工具不要で接続できるためトルク管理の必要はなく、作業効率が大幅に高まる。メス側はねじ穴が切られているため従来のねじ式でも接続可能な構造になっている。

push-pull式のM12コネクターの実演[クリックで再生]
push-pull式のM12コネクター push-pull式のM12コネクター[クリックで拡大]

 電源では、2023年発売のTRIOシリーズの新モデル「TRIO3」も展示した。ACからDCへの変換効率が従来機比でほぼ倍増した他、大きさも20〜30%ほどコンパクトになっており、省スペース化に貢献するという。サーキットブレーカーと一体化した製品も投入する。また、他製品同様、製品に貼られたQRコードを読み取ると詳細な製品情報を確認できる他、今後製品1個当たりの二酸化炭素排出量を見れるようにする計画だ。

変換効率を高めよりコンパクトになったTORIO 3 変換効率を高めよりコンパクトになったTRIO3[クリックで拡大]

 2023年に創立100周年を迎えるフエニックス・コンタクトではその他、IEC(International Electrotechnical Commission)が発行した国際標準規格「IEC 62443」に準拠した新たなセキュリティルーター「mGuard」など多彩な製品を展示した。

IEC 62443準拠のセキュリティルーター「M GUARD」 IEC 62443準拠のセキュリティルーター「mGuard」[クリックで拡大]

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