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» 2023年02月07日 06時30分 公開

AI機能搭載で使えば使うほど上手になるUV硬化型シリコーンゴム3DプリンタTCT Japan 2023

ホッティーポリマーは「TCT Japan 2023」に出展し、2023年春に発売予定のUV硬化型シリコーンゴム3Dプリンタ「SILICOM」を展示。自社開発のAI搭載スライサーとの併用により積層痕が目立たない高品質な仕上がりを実現する。

[八木沢篤MONOist]

 ホッティーポリマーは、3Dプリンティング/AM(アディティブマニュファクチャリング)技術の総合展示会「TCT Japan 2023」(会期:2023年2月1〜3日/会場:東京ビッグサイト)において、2023年春に発売予定のUV(紫外線)硬化型シリコーンゴム3Dプリンタ「SILICOM(シリコム)」を出品し、積層痕が目立たない造形物の高品質な仕上がりをアピールしていた。

「TCT Japan 2023」に出展したホッティーポリマーのブースの様子 「TCT Japan 2023」に出展したホッティーポリマーのブースの様子[クリックで拡大]

LAM方式を採用する国産シリコーンゴム3Dプリンタ、スライサーも自社開発

UV硬化型シリコーンゴム3Dプリンタ「SILICOM」 UV硬化型シリコーンゴム3Dプリンタ「SILICOM」[クリックで拡大]

 SILICOMは、UV硬化型の液体積層造形(LAM:Liquid Additive Manufacturing)方式を採用する国産のシリコーンゴム3Dプリンタで、カートリッジ方式の液体シリコーン材料を用い、UV光を照射して硬化させながら一層ずつ積層していく。「液状の材料はダレやすい性質があるが当社がこれまで培ってきたノウハウを基に、吐出量などを制御しながらダレを抑え、積層痕の目立たないきれいな仕上がりを実現している。これにより透明性のあるクリアなパーツなども造形できる」(説明員)。

 SILICOMの最大造形サイズは150×150×80mmで、積層ピッチは0.1mmからとなる。ノズル径は0.1〜1.0mmで、標準は0.4mmを予定する。装置本体のサイズは900×860×1760mmで、重量は220kgとなる(いずれも現時点での仕様)。

自社開発のAI機能搭載スライサーの画面 自社開発のAI機能搭載スライサーの画面[クリックで拡大]

 同社は、3Dプリンタ本体の設計(製造は国内の協力会社が担当)だけでなく、専用のスライサーも自社開発しており、使用する材料を選択するだけで、その材料に適したパラメータで造形が行える。さらに、スライサーにはAI(人工知能)機能が搭載されており、「SILICOMで繰り返し何度も造形して学習データを蓄積することで、UVの照射時間や材料の吐出量などの最適化を図り、造形品質などをさらに高めていくことができる。使えば使うほど上手になっていく3Dプリンタだ」(説明員)という。

 材料については、材料メーカーと連携しながらさまざまな材料への対応を図っており、低硬度から高硬度までさまざまな硬度ラインアップを予定する。「材料によって特性が異なるが、当社で造形テストを繰り返しながら最適なパラメータを導き出し、スライサーへ反映している。こういったことができるもの自社開発の強みだ」(説明員)。

 SILICOMのターゲットは、臓器モデルなどを製作する医療分野、食品分野、さらには柔らかい樹脂部品やゴム部品からの置き換えなどを想定しており、これらを金型レスで実現できる強みを訴求する。展示ブースでは、ナチュラル、ナチュラル+インサート、高透明、着色モデルなど、ターゲット市場を想定したさまざまな造形サンプルを展示していた。

展示ブースにはさまざまな造形サンプルが並んでいた 展示ブースにはさまざまな造形サンプルが並んでいた[クリックで拡大]

 SILICOMの販売価格は1500万円(税別)を予定しており、「購入を検討する際に、一度試してみたいという顧客向けに受託造形も行う。また、埼玉県久喜市の工場に開設したショールームで実際に装置を見学したり、具体的な打ち合わせをしたりできるので、ぜひ活用していただきたい」と説明員は述べる。

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