SCSKは、AIを活用した形状評価ソリューション「Neural Concept Shape」の取り扱いを開始する。既存のシミュレーションデータからAIが代理モデルを構築し、繰り返し評価検討できるため、開発期間の短縮や解析業務の標準化に貢献する。
SCSKは2022年9月13日、AI(人工知能)を活用した形状評価ソリューション「Neural Concept Shape」について、Neural Conceptと販売代理店契約を締結したと発表した。SaaS型のサービスとして2種類のライセンス形態を用意しており、2025年度までに30社への販売を目指す。
Neural Concept Shapeは、既存のCAEおよびシミュレーションのデータを教師データに利用し、AIが入力データを学習することでサロゲートモデル(代理モデル)を構築できる。独自の深層学習AI技術「3D Geometric Convolutional Neural Network」により、パラメーターでは表現が難しい、曲面などの形状でも特徴量を学習でき、定形のコマンド入力で動作するため、専門的なコーディング知識は不要だ。
短期間で繰り返し評価検討が可能なので、設計品質が向上し、開発期間も短縮できる。また、定型的な解析業務を標準化して、解析専任者の業務工数を低減する。設計者CAEの代用として専門的な操作を習得する必要がないことから、作業品質を平準化できる。
さらに、構造解析ソフトウェア「ADVENTURECluster」と連携して、機械学習用データの準備に活用できる。形状を細部まで再現した高精度の教師データを使うことで、Neural Concept Shapeの予測精度が向上する。ADVENTUREClusterは詳細設計や結果分析、評価にも活用でき、解析結果は教師データとして再利用も可能だ。
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