アストライアーソフトウエアは、3D形状認識、3D形状類推AIモデルを搭載した製造業設計支援ツール「Aries」を発表した。現場で蓄積された3D CADデータや3Dスキャンデータを3次元形状AIで管理、活用できるため、生産性向上やDX推進に役立つ。
アストライアーソフトウエアは2021年7月14日、3D形状認識、3D形状類推AI(人工知能)モデルを搭載した製造業設計支援ツール「Aries(アリエス)」を発表した。3D CADデータや3Dスキャンデータの管理ツール「Aries 3D-Matching」と、3D形状認識AIモデルを作成できるツール「Aries 3D-Generator」がある。
Aries 3D-Matchingは、3D形状分類、3D形状類推の2つのAIモデルを搭載した、クラウドベースの設計データ管理ツール。データベース内にある類似形状を検索することで、CADデータやCAE結果などの関連情報をすぐに見つけられる。
Aries 3D-Generator製品は、ユーザーが保有する3D CADデータや3Dスキャンデータなどをアップロードするだけで、3次元形状認識AIモデルをトレーニングできる。トレーニング後のAIモデルはAries 3D-Matchingで利用でき、Web APIを使えば現在使用中のシステムからも利用できる。
昨今、注目度が高まっているDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進する上で、業務効率化や高品質化にAIを活用する企業が増えている。中でも、設計に3D CADデータや3Dスキャンデータを用いる製造業では、それらのデータを認識できる3次元形状認識AIモデルの開発は、DX推進の大きなポイントとなっている。
同AIモデルを搭載するAriesシリーズは、設計形状そのものを検索キーワードとすることができる。そのため、部品名や分類名などを検索ワードにしなくても、設計中の部品形状とデータベースに登録された部品形状を直接比較できる。これにより、設計者の利便性を向上し、管理コストの削減効果も期待できる。
なお、同社では両製品を体験できるデモサイトを公開している。
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