CO2分離技術(装置型)には、化学吸収や物理吸収、膜分離、CO2を大気から回収するDAC(Direct Air Capture)などがある。特にDACは欧米で大型装置の建設プロジェクトが進んでいるという。同社は同分野の世界市場を、2022年見込みが1030億円で、2050年には8067億円まで成長すると予測する。
CO2利活用製品は、既に商用化されている尿素が約90%を占める。肥料向けに供給されるものが多く、ロシアやアジア、アフリカ地域での農作物生産が増加するにつれて市場が拡大。2022年見込みが9兆3866億円で、2050年に71兆1915億円に拡大すると予測される。同社はCO2利活用製品の注目市場として、コンクリートを被CO2固定材料とする「炭酸塩化」と大気中の排ガスからCO2を分離、回収して地中に貯留する技術「CCS(Carbon dioxide Capture and Storage)」を挙げている。
人工光合成ではない「P2C」でCO2からCOを生成、東芝が工業化にめど
東芝がCO2(二酸化炭素)を燃料や化学品の原料となるCO(一酸化炭素)に電気化学変換する「Power to Chemicals(P2C)」を大規模に行う技術を開発。一般的な清掃工場が排出する年間約7万トンのCO2をCOに変換でき、CO2排出量が清掃工場の数十倍になる石炭火力発電所にも適用可能だという。