Ansysは、単段、多段、マルチモジュールターボ機械の設計ワークフローを効率化するため、SoftInWayと提携した。マルチフィジックス数値流体力学と有限要素法解析間のシームレスな設計転送が、容易に実行可能になる。
Ansysは2022年6月27日、単段、多段、マルチモジュールターボ機械の設計ワークフローを効率化するため、SoftInWayとの提携を発表した。マルチフィジックス数値流体力学(CFD)と有限要素法解析(FEA)間のシームレスな設計転送が、容易に実行可能になる。
ターボ機械は、1D、2Dツールを用いて設計し、その設計を微調整して最適化する。設計を転送した後、3Dモデル化してシミュレーションするが、通常は手作業でデータを転送する。適切な3Dソルバーがないと、1D、2D段階からの設計とデータ転送は手間がかかり、正確さに欠ける場合がある。
Ansysと、1D、2D設計用設計解析ソフトウェアのプロバイダーであるSoftInWayが協業することで、SoftInWayの「AxSTREAM」プラットフォームによる初期設計から、Ansysの3D物理ソルバー「Ansys CFX」「Ansys Fluent」「Ansys Mechanical」を使用した解析までのワークフローがスムーズになり、デジタル化できる。
デジタル化したワークフローは、「Ansys Workbench」を通じて、忠実度の高いシミュレーションと最適化作業を統合し、ひと続きの開発プロセスとして全体を自動化する。ワークフローの自動化により、予測精度が向上するだけでなく、製造コストの削減や市場への投入時間の短縮が可能になる。
両社はターボ機械市場に、予測精度の高いシミュレーション結果を得られる、堅牢なソフトウェアツールチェーンを提供していく。
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