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» 2022年06月16日 06時00分 公開

ミリ波レーダーの進化版「4Dイメージングレーダー」、自動車と介護の見守りに提案車載電子部品(2/2 ページ)

[齊藤由希,MONOist]
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1チップで0mから300mまでカバー

 自動車向けでは、幼児置き去り検知や、乗員の体格に合わせたエアバッグの作動など、車内のモニタリングに4Dイメージングレーダーを提案する。幼児置き去り検知は、EuroNCAPで評価項目に加わる他、米国でも義務化される。4Dイメージングレーダーは、3列シート車のそれぞれの足元までセンシング可能だ。複数のセンサーを使わずに車内のモニタリングを実現できる点が強みだという。

 運転支援機能や自動運転に必要な周辺監視用のセンサーとしても訴求する。0〜300mの検知距離を1チップでカバーできるため、近距離のセンシングが必要な駐車支援から、長距離の物体検知が求められる自動ブレーキまで対応する。

周辺監視用のセンサーに4Dイメージングレーダーを提案する狙い[クリックで拡大] 出所:Vayyar Imaging Japan

 日本では自動車メーカーと直接の関係を構築するとともに、ティア1サプライヤーとはグローバル展開を視野に入れた戦略的なパートナーシップの締結を目指す。日本には営業だけでなくエンジニアも配置する。今後は品質管理の人員も日本法人で擁する考えだ。2024年以降に車載向けのビジネスが売り上げに貢献する見通しだ。

プライバシー保護と常時見守りを両立

 高齢化と、少子化による労働人口の減少が並行して進んでいることにより、介護業界の人手不足が深刻化している。厚生労働省は、追加で確保する必要のある介護業界の人材は、2025年度には32万人、2040年度には69万人と試算している。

 Vayyar Imaging Japanは、4Dイメージングレーダーを応用した転倒検知ソリューションを提案していく。転倒した高齢者は自力で立ち上がるのが難しい場合があり、人が駆け付ける必要がある。また、認知症などで転倒したことを記憶できない場合でも迅速に対応できるようにする。

転倒検知ソリューションの特徴[クリックで拡大] 出所:Vayyar Imaging Japan

 転倒検知ソリューションは直径9cm、厚さ1cm程度のセンサーを壁や天井に設置して使用する。レーダー用チップとデータを送信するWi-Fiモジュールを内蔵している。カメラを使わないためプライバシーを保護できる点や既存の転倒検知にない強みになる。また、ボタンやコードがなく、ウェアラブル端末を使わずに転倒検知を実装できる。また、転倒だけでなく、在室しているかどうか、ベッドに寝ているか、日常的な行動が安全にできているかどうか、介助を必要としていないかどうかなども検出できる。部屋の明るさも問わない。

 日本法人では、介護分野での実証実験を推進するとともに、転倒検知ソリューションの認知拡大を目指す。2022年後半から介護分野の売り上げが増え始めると見込む。

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