デンソーウェーブは「FOOMA JAPAN 2022(国際食品工業展)」(2022年6月7〜10日、東京ビッグサイト)において、協働ロボットを使った冷凍フライ投入システムを紹介した。人協働ロボットによる自動クレープ調理システムも出展した。
デンソーウェーブは「FOOMA JAPAN 2022(国際食品工業展)」(2022年6月7〜10日、東京ビッグサイト)において、協働ロボットを使った冷凍フライ投入システムを紹介した。
食品工場の自動化を手掛けているアールティと共同で開発し、会場で初めて披露した。デモンストレーションでは、食品用ロボットジャケットを装着した協働ロボット「COBOTTA PRO 1300」が、番重にバラ積みされた冷凍フライの模型を1つずつ認識してコンベヤーに載せると、コンベヤーが自動的に動き模型がフライヤーに投入されていった。パン粉などで境目が分かりづらい状態でも認識できるという。画像認識システム、ハンド、投入用コンベヤーはアールティが開発した。
総菜や弁当を購入して食べる中食市場は拡大しており、2022年版惣菜白書によれば2021年の中食市場は10兆1149億円(前年比+3%)と2019年以来となる10兆円を突破した。一方で、食品工場におけるフライの調理現場は蒸し暑い上、高温の油がはねてやけどしたり、調理中に作業者の気分が悪くなる「油酔い」を起こしたりする可能性もあり、省人化が求められている。
2台の協働ロボット「COBOTTA」による自動クレープ調理のデモも行われた。1台のCOBOTTAが生地を鉄板に注いで薄く伸ばし、焼き終わるともう1台がクリームなどをトッピングし、破れないようゆっくり折り畳んで包装紙に差し込んだ。愛知工業大学の学生が制作した。
「食品は形状が変わりやすい。クレープの材料は液体物で、柔らかく変化しやすいものをロボットでどう扱うかを考えるのに適している。今ではロボットが自分たちより上手にクレープを焼けるようになっている」(愛知工業大の学生)と話している。
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