BMWや日本製鉄が採用、最新の量子計算化学向けソフトウェアプラットフォーム量子コンピュータ

Quantinuumは、量子計算化学ソフトウェアプラットフォーム「InQuanto」を発表した。計算化学分野において、量子コンピュータの量子アルゴリズムを容易に活用できるようにする。

» 2022年06月09日 10時00分 公開
[MONOist]

 Quantinuumは2022年5月24日、量子計算化学ソフトウェアプラットフォーム「InQuanto(インクァント)」を発表した。

 同プラットフォームは、計算化学分野において、量子コンピュータの量子アルゴリズムを容易に活用できるようにするものとなる。最新の量子アルゴリズムや化学特有のノイズ緩和技術などを組み合わせることで、現在の量子コンピュータの性能を最大限発揮させられる。

 系を分割する機能を備えているため、大規模な計算化学問題でも小規模な量子マシンで実行可能な形へ変換できる。また、同社のオープンソースPythonツールキット「TKET」を利用しており、電子構造シミュレーションの計算量が効率化され、さまざまな量子デバイスやシミュレーターの性能を最大限に活用できる。

 同プラットフォームは、BMWでの「水素燃料電池の電極反応のシミュレーション」や、日本製鉄での「鉄鋼開発のための鉄の結晶などの材料のシミュレーション」などにおいて、既に成果を上げている。

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