車載ソフトウェアを扱う上で既に必要不可欠なものとなっているAUTOSAR。このAUTOSARを「使いこなす」にはどうすればいいのだろうか。連載第24回からは、AUTOSAR CP(Classic Platform)の導入拡大の大きな障壁になっているであろう、スケジューラ方式による開発からRTOSを用いた開発への移行で求められる知識をまとめた「AUTOSAR CP入門」をお送りする。
当初2022年3月15〜16日に予定されていた「第13回AUTOSAR Open Conference」は、2022年5月11〜12日にデジタルイベントとして開催されました(今回はその内容のご紹介は行いませんが、機会を見つけてご紹介できるようであればそう致します)。その直前には、立て続けに以下のような発表が行われています。
各地域でのAUTOSAR開発活動の活性化のために各地域のリージョナルハブ(regional hub)が立ち上げられました。スポークスパーソン(Spokesperson)はその地域代表を務めます。今後各種の地域イベントなども行われるとのことです(私も何らかの形でお手伝いできないか、模索中です)。
AUTOSARのアテンディー(Attendee)としてJASPARが加盟しました。
これは「JASPARがAUTOSARの下部組織となった」というわけではありません。JASPARからその規格内容、各種提案や知見をAUTOSARに持ち込み、両団体が協調した形でE/E開発に関する標準をより円滑に推進していけるようにすることを目的とした枠組みだとお考えいただけるとよいと思います。
SDV/Vehicle APIに関して、具体的な活動などの発表というよりも「よりオープンな形で取り組む」という意思表明に近い発表も行われています。
この発表の中では、新たな会員資格(Premium Partner Plus、現在のStrategic Partnerの後継)の導入も併せてアナウンスされています。もはや、クルマの中に閉じない標準化の取り組みのために、AUTOSAR Partner以外との連携の枠組みを構築中である旨も公表されています。
AP(Adaptive Platform)でRUSTを利用できるようにするための検討が始まりました。手始めとして2022年4月に、私も参加する安全関連部会WG-SAF(Safety)に、RUST関連サブグループが設立されました。APでのRUSTの利用やコーディングに関するガイドラインの作成の議論が進められています。
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