ダイキョーニシカワは、「人とくるまのテクノロジー展 2022 YOKOHAMA」において、同社が得意とする樹脂部品と近年開発に力を入れているエレクトロニクス技術を融合した次世代インテリアコンセプトモデルを披露した。
ダイキョーニシカワは、「人とくるまのテクノロジー展 2022 YOKOHAMA」(2022年5月25〜27日、パシフィコ横浜)において、同社が得意とする樹脂部品と近年開発に力を入れているエレクトロニクス技術を融合した次世代インテリアコンセプトモデルを披露した。
次世代インテリアコンセプトモデルは、ダッシュボードの表面部分を使って映像を透過表示し、ディスプレイとして利用できることを特徴としている。まず、樹脂部品としてのダッシュボードは、塩化ビニール樹脂をベースに側面部は皮シボ、天板部は布地調の加工を施している。ディスプレイとして利用しているのは皮シボ加工の側面部である。独自のスラッシュスキン技術により、樹脂部品の内側から投影した映像を透過表示できる。「フィルム材料を使っても同様のことができるが、当社の技術であればさまざまな形状を作ってそれらに透過表示したり光らせたりできる点が異なる」(ダイキョーニシカワの説明員)。
展示では、エアコン、カーナビゲーション、カーオーディオのユーザーインタフェースとして活用するイメージを披露した。これらの機能を操作するコントローラーも、アームレストに埋め込んだ静電センサーを用いる。
同社は2016年ごろから、主力事業である自動車用樹脂部品にエレクトロニクス技術を組み合わせたより高度なシステムとしての提案に向けた技術開発に注力してきた。「次世代インテリアコンセプトモデルについては先行的な顧客評価も始まっている。これまで、トランスミッションのインジケーター表示などの電子部品を手掛けてきた実績はあるが、エレクトロニクス技術の活用範囲をより広げた提案を進めたい」(同説明員)。
この他、バンパーに設置されている2個の超音波センサーに替えて、79GHz帯ミリ波レーダーを組み込む技術を紹介した。超音波センサーはバンパーの表面から突き出てしまうためデザイン性で課題があるが、同社の79GHz帯ミリ波レーダーを使えば影響を与えない。さらに、複数のミリ波レーダーを組み合わることでセンシングの範囲や精度も大幅に向上できるという。
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