ハタケホットケは、除草作業を自動化するロボット「ミズニゴール」のレンタル提供の先行予約を開始した。同ロボットは、ラジコン操作により水田を走り回って水を濁らせることで、稲の栄養を奪う雑草の光合成を遮る。
ハタケホットケは2022年4月2日、除草作業を自動化するロボット「ミズニゴール」のレンタル提供の先行予約をクラウドファンディング「CAMPFIRE」上で開始した。
ミズニゴールは、ラジコン操作により水田を走り回って水を濁らせることで、稲の栄養を奪う雑草の光合成を遮る。人力では重労働となる同作業を自動化し、農家の負担を軽減する。
1反(1000m2)分の作業を20分前後で終えることが可能。人力での同作業には2時間以上を要するため、6分の1ほどに時間を短縮できる。除草剤が不要なほか、酸素が行き渡ることで稲の品質向上も期待できる。
本体はグラスファイバー成形で、高い防水性を有する。シンプルな構造を採用しており、扱いやすく壊れにくいデザインとなった。重量は7.3kgで、1人でも容易に持ち運べる。また、ラジコン型のバッテリー駆動で、操作もシンプルだ。
今回同社は、長野県内の農家に向けて5社限定でミズニゴールを貸し出し、実証実験を実施する。レンタル価格は10万円で、2022年5〜7月の1シーズンを想定する。
長野県では農家数が10万戸以上と全国で最も多く、小規模零細農家も多い。一方で高齢化が進んでいるほか、山間部が多い地形的要因から、大規模集約化によるコスト削減が困難となっている。このため、比較的安価に導入できる除草ロボットへのニーズが高まっている。
同社では、GPSおよびソーラー駆動を搭載した全自動化ロボットの開発も進めており、2023年春の提供を目指す。
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