特集:IoTがもたらす製造業の革新〜進化する製品、サービス、工場のかたち〜

OKIの「ZEB」認定環境配慮型工場が完成、スマート工場のモデルに工場ニュース(2/2 ページ)

» 2022年04月28日 12時30分 公開
[三島一孝MONOist]
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木材をふんだんに用いた工場

 「OKI本庄工場H1棟」はもう1つのコンセプトとして「地域との共生」を挙げており、さまざまな地元の素材やモチーフを用いていることが特徴だ。工場としては珍しく、木材を多用した建築となっているが、この木材には秩父産の杉を中心としたCLT(Cross Laminated Timber)を用いている。工場全体で使用した木材は200トンだとしている。

photo 工場フロアに用いられた木材パネル[クリックで拡大]

 また、案内表示などは、本庄の伝統的な手工芸品である本庄絣(かすり)をモチーフとしている。

photo 本庄絣をモチーフとした案内表示[クリックで拡大]

 さらに、装飾で用いられているれんがは建設地にあったグラウンドの土を利用。外壁のコンクリート材もあえて秩父杉の木枠で固めて木目を作るなど、細部まで地域との結び付きを表現していることが特徴だ。

photophoto 建設地にあったグラウンドの土で作ったれんが(左)と、秩父杉の木枠で作った外壁のコンクリート材(右)[クリックで拡大]

 フロアは、柱の本数を減らし、また柱そのものも細くしているために、フレキシブルにレイアウト変更が行える形としている。「バーチャルOne Factory」を実現するためには、頻繁なレイアウト変更や製造物変更などを行う必要があり、これらに対応できる汎用性のある作りとなっている。

photo 柱の少ないフロアレイアウト[クリックで拡大]

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