小型ボードコンピュータ「Raspberry Pi(ラズパイ)」を使って、低コストかつ現場レベルでIoT(モノのインターネット)を活用する手法について解説する本連載。第12回は、ラズパイを使った設備IoTでありがちな困り事である、アナログセンサーからのデータ変換方法や、設備からのデータ収集間隔が短い場合の対処方法について紹介する。
今回は、小型ボードコンピュータの「Raspberry Pi(ラズベリーパイ、略してラズパイ)」を使って設備からデータを収集する際にありがちな2つの困り事と、それらの対処方法について解説します。
IoT(モノのインターネット)によるデータ収集ではまずセンサーを取り付けることになります。PC Linkなどに対応する最近のデジタルセンサーであれば、温度や圧力といったセンサー値をそのまま利用できる状態でラズパイやPCなどに格納できるので問題ありませんが、これらを一通りそろえようとするとそれなりのコストがかかります。
一般的なアナログセンサーは、センサーから出力された電流値をA-D(アナログ−デジタル)変換機で変換し、このA-D変換後の数値を基にPCのソフトウェアなどで処理することによってセンサー値として可視化されます。しかし、多数のセンサーを使うことになるIoT活用におけるデータ収集を考慮すると、PCのソフトウェアを経由することは効率的とはいえません。そこで、A-D変換後の数値からセンサー値を直接データとして収集するには、以下のような手順が必要になります。
これらの手順について圧力センサーを例に説明します。まず、圧力センサーをA-D変換機に接続し、A-D変換機とPLCをつなぎます。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.