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» 2022年02月09日 11時00分 公開

500km先から産業用ロボットに作業指示、リモート操作の技術実証試験2件に成功産業用ロボット

川崎重工業(以下、川崎重工)とソニーグループが設立した遠隔操作ロボットサービスのリモートロボティクスは2022年2月7日、最大で500kmの遠隔地から公衆回線を通じてロボットに作業指示を出す、リモートロボット操作システムの技術実証試験2件に成功したと発表した。

[MONOist]

 川崎重工業(以下、川崎重工)とソニーグループが設立した遠隔操作ロボットサービスのリモートロボティクスは2022年2月7日、最大で500kmの遠隔地から公衆回線を通じてロボットに作業指示を出す、リモートロボット操作システムの技術実証試験2件に成功したと発表した。

 リモートロボティクスは2021年5月にソニーグループと川崎重工がそれぞれ50%出資で設立を発表した合弁会社で、2021年12月1日から活動を開始している。川崎重工が持つ、ロボティクス技術ややモビリティ技術と、ソニーグループが持つ画像処理技術やセンシング、通信技術を活用し、ロボットを遠隔地から操作するリモートロボットプラットフォームの構築を目指している。

 今回の実証実験は、遠隔地から実際の工場の作業をリモートで行う実証を行ったものだ。1件目は、川崎重工グループのアーステクニカ八千代工場における大型金属部品の研削、研磨の作業現場で実施した。リモートロボティクス本社(東京都港区)や川崎重工明石工場(兵庫県)などの遠隔地から、公衆回線を通じて作業者がPCなどのデバイスから八千代工場内にある川崎重工製ロボットシステムに接続。研削対象物となる大型金属部品の形状測定や研削範囲の指示を行い、ロボットが遠隔指示通りに指定された範囲の研削作業を行えるかどうかを検証し、無事に作業できることを確認したという。

 2件目は川崎重工播磨工場(兵庫県)に設置されたリサイクル用ビン選別システムで実施した。作業者が東京都の自宅などから公衆回線を通じて播磨工場内にあるビン選別システムに接続し、さまざまな色や形のビンが流れてくるコンベヤー上のカメラ画像を取得。ビンの色や重心位置を判断し、デバイス上で選別するべきビンの取り位置の指示を行った。これにより、ビン選別システム内の川崎重工製ロボットが指示通りの位置でビンをピッキングすることが確認できたという。

 今回の技術実証試験では、リモートロボット操作システムの基本的な機能について確認するとともに、公衆回線を経由することによる指示の遅れ時間などの基礎的なデータを取得した。リモートロボティクスでは今回の技術実証試験の結果を基にリモートロボットプラットフォームサービスの実用化に向けた開発と機能の拡充を進めていく方針を示している。

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