エイシングは、AIモデルを構築するための開発環境「AiiR Cloud β版」をモニター企業へ順次展開する。超軽量エッジAIアルゴリズム「MST」を試用可能で、モデルの性能評価や活用イメージの具体化を支援する。
エイシングは2021年12月14日、AI(人工知能)モデルを構築するための開発環境「AiiR(AI in Real-time、エアー)Cloud β版」をモニター企業へ順次展開すると発表した。現在、モニター企業を10社限定で募集中だ。
AiiRは、エッジ側で独立したリアルタイム学習および予測が可能なAIアルゴリズム技術。数Kバイトのメモリで動作し、環境の変化を逐次学習できる。
AiiR Cloud β版では、独自の超軽量エッジAIアルゴリズム「MST(Memory Saving Tree)」の軽量かつ高速、高精度、更新性という特徴をWebブラウザ上で試用できる。Pythonユーザーに親しまれているJupyterHub上でAIモデルを開発し、ライブラリを呼び出すようにMSTを利用できる。自社で直接AIモデルを構築したい企業や、別モデルと比較検討したい企業に適している。
AIモデルの構築後は、「AiiR-M1」モジュールを利用してエッジ側での検証作業が可能だ。AiiR-M1は、Cortex-M0でも動作する小型モジュールで、直接PCにUSB接続できるほか、UART接続も可能で、快適に導入検証作業を進められる。
従来はAIアルゴリズムの秘匿化のため、同社がAIモデルの構築と評価検証をしていた。しかし、AI人材を抱え、開発環境が整っている企業では自社開発のニーズがあり、今回のサービスはこれに応える形だ。
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