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» 2021年12月18日 10時00分 公開

モータースポーツでのあなたの応援が、エンジンを生き残らせる?自動車業界の1週間を振り返る(1/2 ページ)

土曜日です。1週間お疲れさまでした。今週は、ホンダがF1(フォーミュラ・ワン)で有終の美を飾ったというニュースから始まりました。F1最終戦であるアブダビグランプリにおいて、ホンダがパワーユニットを提供するRed Bull Racing Honda(レッドブル・レーシング・ホンダ)のマックス・フェルスタッペン選手が優勝し、ドライバーズチャンピオンを獲得したのです。

[齊藤由希,MONOist]

 土曜日です。1週間お疲れさまでした。今週は、ホンダがF1(フォーミュラ・ワン)で有終の美を飾ったというニュースから始まりました。F1最終戦であるアブダビグランプリにおいて、ホンダがパワーユニットを提供するRed Bull Racing Honda(レッドブル・レーシング・ホンダ)のマックス・フェルスタッペン選手が優勝し、ドライバーズチャンピオンを獲得したのです。

 ホンダが2020年10月に緊急会見を開き、F1撤退を発表したとき、残念に感じた方も多かったことでしょう。しかし、ホンダとしては1991年にアイルトン・セナ選手がドライバーズチャンピオンを獲得して以来の快挙に、たくさんの人が興奮しました。

 ホンダのF1活動としては4度目の撤退です。SNSでは、また復帰するんじゃないかという声もちらほら見かけましたが、撤退を発表した時点の社長だった八郷隆弘氏は、再参戦は考えていないと表明していました。今後、事業環境が変わって再参戦を検討できる状況が来るかもしれませんが、「何のために参戦するのか」という意義はいつの日も問われ続けます。また、F1に限らずモータースポーツの運営側は、どのようにファンを楽しませるか、参戦する意義をどのように追い求めていくかが永遠の課題となります。

 MONOistで掲載している連載「モータースポーツ超入門」では、自動車に対する環境規制が強まる中で、各種モータースポーツがどのように変わろうとしているかを解説しています。「モータースポーツってちゃんと見たことがないんだよなあ……」という方におすすめです。

自動運転についての感謝、歓迎トーンにならないカーボンニュートラル

 さて、F1に続き週末の出来事ですが、インスタグラムにある投稿が流れてきました。「16 years hands-on. Finally hands-off.」「Level 3 conditionally automated driving. This is for you, Angela.」と書かれた画像です。背景には、両手の指を合わせた手元が写されています。

 2022年前半にメルセデス・ベンツがレベル3の自動運転システム「DRIVE PILOT」を搭載したフラグシップセダン「Sクラス」を発売するという告知の投稿でした。EV(電気自動車)の最上級モデル「EQS」にも同じシステムが搭載されます。最初はドイツ向けの販売ですが、DRIVE PILOTのテスト走行は米国や中国などでも実施中で、法整備が整い次第展開するとしています。

 気になるのは、メルセデス・ベンツが世界初を強調しているところです。レベル3の自動運転システムといえばホンダが先だったはず(搭載した「レジェンド」は一般に広く販売されたわけではありませんが)。グローバル展開の用意があるという点でホンダとは違うと言いたいのかもしれませんね。

 ところで、「This is for you, Angela.」というのはどうも、ドイツの元首相で2021年12月2日に退任したアンゲラ・メルケル氏のことであるようです。16年間の在任期間と、メルケル氏がよくやっていた手元のしぐさが写真に写っていることが、ヒントのように思います。

 ドイツはレベル3の自動運転システムのための道路交通法を2017年に公開しました。アウディが「レベル3の自動運転に対応可能」だといち早くアピールしてフラグシップセダンの「A8」を発表したのも2017年でした。自動運転車の普及に向けて、メルケル氏が尽力してきたことへの感謝も込めているのかもしれません。

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