NVIDIAはメディア向けブリーフィングを開催し、「GTC November 2021」において一般向け販売の開始が発表された「NVIDIA Omniverse Enterprise」の国内導入を支援する団体「NVIDIA Omniverse Partner Council Japan」を結成したことを発表した。
NVIDIA(エヌビディア)は2021年12月7日、メディア向けブリーフィングを開催し、「GTC November 2021」において一般向け販売の開始が発表された「NVIDIA Omniverse Enterprise」(以下、Omniverse Enterprise)の国内導入を支援する団体「NVIDIA Omniverse Partner Council Japan」(以下、Omniverse Partner Council Japan)を結成したことを発表した。
Omniverse Enterpriseは、3Dデザインなど複数のソフトウェアでチーム作業(3Dワークフロー)を行う際、そのデータ資産やソフトウェアを共有仮想空間に統合・接続し、リアルタイムのコラボレーションとシミュレーションを可能にするオープンプラットフォームである。NVIDIA認定システム「NVIDIA-Certified Systems」上で動作するように最適化されており、複数のメンバーがあらゆる端末から単一のデータ(USD:Universal Scene Description)に接続し、異なる3Dソフトウェア間でのデータ互換性、リアルタイムの共同編集作業(Live Sync)を実現する。
Omniverse Enterpriseに接続するためのプラグインが提供されている3Dソフトウェアとしては、現在、オートデスクの「3ds Max」「Maya」「Revit」、グラフィソフトの「ArchiCAD」、Robert McNeel&Associatesの「Rhinoceros+Grasshopper」、Adobeの「Photoshop」「Substance 3D Designer」「Substance 3D Painter」、Epic Gamesの「Unreal Engine 4」などが挙げられる。また、3D CADソフトウェアに関しては、PTCの「Onshape」の追加がアナウンスされている他、ダッソー・システムズの「SOLIDWORKS」なども対応予定であるという。
Omniverse Enterpriseは2020年12月のオープンβの提供開始以来、世界的に注目を集めており、「2021年12月3日時点でグローバルで9万4541ダウンロード、日本でも4929ダウンロードと、米国、中国に次ぐ3番目のダウンロード数を誇る。日本でも産業界を中心にオープンβでのテストが進んでいる状況にある」(エヌビディア エンタープライズ マーケティング シニアマネージャの田中秀明氏)。
提供に関しては、Omniverse Enterpriseは企業向けに展開するもので、複数のクリエーターが接続してコラボレーションを行うことを前提に、サブスクリプションライセンス(年間/複数年)での販売となる。利用料金は最小構成で年間9000米ドル。30日間のフリートライアルも用意する。さらに、個人用途向けとして無償提供を予定する「Omniverse for Individuals」の準備も進めているとのことだ。
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