AIを活用した、原油操業スケジュール管理効率化ソリューションを導入:製造IT導入事例
AVEVAのクラウドソリューション「AVEVA Schedule AI Assistant」を、出光興産の北海道製油所が導入した。最適化機能とAI活用し、製油所の原油操業スケジュール管理を効率化する。
AVEVAは2021年10月12日、最適化機能とAI(人工知能)を活用して製油所の原油操業スケジュール管理を効率化する「AVEVA Schedule AI Assistant」を、出光興産の北海道製油所が導入したと発表した。
今回、出光興産が導入したAVEVA Schedule AI Assistantは、効率性や収益性、処理量に関するシナリオを検討し、ランク付けするクラウドベースのソリューション。従来は数日間を要した作業を数秒で完了させるなど、原油操業のスケジュール管理者の業務を効率化する。
また、分析機能により、サプライチェーン全体にわたって複数のスケジュールや予測されるイベントを自動的に生成して評価する。安全性や持続可能性、経済性の観点から、最適な原油のスケジュール戦略を策定できる。
同ソリューションの導入により出光興産では、従来のトライ&エラーによるシミュレーションベースのスケジューリングの概念を変える、新世代のスケジューラーが出来上がったとしている。
製油所では、生産性向上と安定生産に向けて、プランニングとスケジューリングプロセスの最適化を目指している。しかし、全体のプロセスを効率化する際に、人為的ミスと時間的制約が大きな障害になっている。複数ステップのプロセスで変数が多くなるとエラーが発生しやすくなるため、理想的なプロセスを設計してバリューチェーンに最適な原油のスケジューリング戦略を策定することが求められていた。
⇒その他の「製造IT導入事例」の記事はこちら
- 進まぬ製造現場のAI活用、AIベンダー側とユーザー側のそれぞれの事情
マクニカとマクニカネットワークスは2020年7月2〜3日と9〜10日の4日間、シンポジウム「Macnica Networks DAY 2020+macnica.ai」をオンライン形式で開催した。本稿では、マクニカイノベーション戦略事業本部カスタマーサクセス部課長の本村健登氏による「製造業はAIごときで立ち止まるな〜Industrial DXを実現した企業の5つの秘密〜」の内容を紹介する。
- AI技術を活用した石油製品の在庫管理を開始、国内28拠点の油槽所で
出光興産は、NECのAI技術を活用した在庫管理を開始した。共同油槽所含む国内28拠点の油槽所で出荷予測システムによる在庫情報の見える化を図り、油槽所在庫の適正化、業務効率化を進める。
- AIを活用した農作物の生産量予測システムを共同開発
富士通は、高知県およびNextremerと共同で、農作物の生育から出荷までのデータを一元管理し、AI(人工知能)を活用して生産量を予測する「高知県園芸品生産予測システム」を開発した。
- AIによる豆腐の自動検品システムを開発、導入
日本IBMは、四国化工機が導入した豆腐の割れや欠けなどを自動判定するAIラインピッキングシステム「STI-ALPS」の開発を支援したと発表した。2021年6月から稼働を開始している。
- 国内AIベンチャーに有望株、パスタ盛り付けや再生医療細胞の品質管理などを支援
NEDOは2018年8月8日、政府の「人工知能技術戦略」に基づくAIベンチャー支援事業の一環として、全国30件の応募からコンテスト形式で選定した6件の研究テーマを採択したと発表した。採択が決定した各委託予定先のベンチャー企業は、2018〜2019年度まで最大2年間の研究開発を実施する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.