この他、壁面ディスプレイでは位置情報や船舶のサイズ、気象の観測データなどからシステムが算出した錨泊(びょうはく)や係留の安全性、岸壁との衝突リスク、燃料消費量履歴データから割り出した航海の経済性評価などを把握できる。
出港する港と目的港を指定すると最適な航路を算出して航海計画を立案することも可能だ。このとき、航海で優先したい項目(最短時間なのか定刻到着なのか最小燃費なのか、などなど)を指定すると、航路の輻輳(ふくそう)状況や最新の水路情報、海象予報データを反映するだけでなく、フリートオペレーションセンターで航海計画を手動で変更した場合に、新しい航路の安全性と妥当性をチェックしてその評価結果を提示する機能も備えている。
机上ディスプレイでは、オペレーター(現在の想定ではオペレーターとして有資格者の船長と機関長が常駐する)が陸側から所属船舶の状態を監視するコンソール用2画面と自律運航状況をシステムが判断した結果を表示する「CIM」(Central Information Management)画面、船舶の動力系統と電力系統、ネットワークの状態を監視する「IAS」(Integrated Automation System)画面、機関室に設置した監視カメラ映像画面、機関筒圧力と電子MO(機関室計器を船橋でも表示するシステム)表示画面を備えて、船舶ごとの詳細な監視も可能にしている。
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