ドイツとイタリアに工作機械の拠点を新設、欧州の売上高を2割増加へ:FAニュース
シチズンマシナリーは2021年7月15日、欧州における販売網とサービスの強化を目的に、ドイツとイタリアにテクニカルセンターを開設したことを発表した。これらの拠点を活用し、2025年までに欧州地域の売上高を今までのピーク時(2018年)と比較して2割増加させることを目指す。
シチズンマシナリーは2021年7月15日、欧州における販売網とサービスの強化を目的に、ドイツとイタリアにテクニカルセンターを開設したことを発表した。これらの拠点を活用し、2025年までに欧州地域の売上高を今までのピーク時(2018年)と比較して2割増加させることを目指す。
欧州の工作機械市場は、自動車関連業界を中心として受注が好調で、複合化や自動化、省力化のニーズから中長期的な成長が見込まれている。シチズンマシナリーとしてもLFV(低周波振動切削)技術搭載機や、高機能機の販売が好調で、今後もさらに欧州市場での取り組みを強化するため、ドイツとイタリアの販売会社内に新たにテクニカルセンターを開設する。
ドイツの新たなテクニカルセンターはドイツ東部のドレスデン郊外に2021年7月に解説する。イタリアでは、南東部のアンコーナに2021年3月に新たなテクニカルセンターを開設している。テクニカルセンターでは、営業対応の他、ショールームを活用した加工技術の支援などのビフォアサービス(受注前顧客対応)、アフターサービスの強化などを行う。
ドイツの新たなテクニカルセンターの外観(左)とイタリアのテクニカルセンターの外観(右) 出典:シチズンマシナリー
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