10年前の新車カタログで、自動車技術のトレンドを思い出すオートモーティブメルマガ 編集後記

あれもこれも、最先端だったんだ。

» 2021年06月23日 12時00分 公開
[齊藤由希MONOist]

 この記事は、2021年6月22日発行の「オートモーティブ メールマガジン」に掲載されたMONOistの編集担当者による編集後記の転載です。


10年前の新車カタログで、自動車技術のトレンドを思い出す

 片付けをしていて、愛車が新車だったころのカタログが出てきました。今から10年前の新車です。2018年にフルモデルチェンジしたので「先代モデル」ではありますが、カーナビゲーションシステム周りや、携帯電話機との連携を除けば、乗っていてもそんなに古びた感じはしません。恥ずかしげもなく「愛車」と呼べるくらいデザインを気に入っているクルマなので、ほれた欲目というか、ひいき目なのかもしれませんが。

 ひいき目全開でも、カタログを見ていると10年間の自動車のトレンドの変化を確実に感じます。例えば、愛車のエンジンは、排気量1.4l(リットル)のダウンサイジングターボです。「走る楽しさ×環境性能×高効率=プレミアムの新基準」というキャッチコピーまで書かれていました。

 排気量が小さなエンジンで燃費を改善しながら出力をターボチャージャーで補うダウンサイジングターボは、5〜6年前くらいまでは燃費規制への対応で有望視された技術だったように思います。日本で主流だったハイブリッド車(HEV)と比べて、低コストである利点もアピールされていました。単純に排気量を小さくするのではない「ライトサイジング」をうたう自動車メーカーもありましたね。

愛車のエンジン(左)。LINを採用って、普通のユーザーに通じるんでしょうか。通じないですよね。どうしてこれを新車カタログで書こうと思ったんだろう。でも、2010年デビューのクルマでの採用はかなり早かったのだろう、と今になって思います(右)(クリックして拡大)

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