UWBを活用し、iPhoneやApple Watchの位置情報を把握する開発キットを発表ウェアラブルニュース

NXPセミコンダクターズは、Appleの「U1」チップ搭載製品と相互運用可能な超広帯域無線開発キットのβ版を発表した。U1対応製品が近づくと位置認識するアプリケーションを開発できる。

» 2021年06月22日 08時00分 公開
[MONOist]

 NXPセミコンダクターズは2021年6月10日、Appleの「U1」チップ搭載製品と相互運用可能な超広帯域無線(UWB)開発キットのβ版を発表した。

 同開発キットは、NXPのUWB向けIoT(モノのインターネット)ソリューション「Trimension」製品群をベースにしており、「Murata Type2BP EVK」とArduinoコネクター搭載の「MobileKnowledge Mobile Edition」を用意している。同開発キットにより、U1対応のiPhoneやApple Watchが近づくと、デバイスと通信して位置を認識するアプリケーションが開発できるようになる。

 Murata Type2BP EVKは、「Trimension SR150」を搭載し、位置特定タスクの実行や、複数のUWBアンカーを利用したセットアップが可能だ。資産管理やスマートロック、屋内ナビゲーションなどに利用できる。

 MobileKnowledge Mobile Editionは、SR150およびコイン電池式IoTデバイス向けの「Trimension SR040」を搭載。UWB対応のスマートフォンとトラッカー、タグとの接続を評価できる。

 UWBは空間的認知という新たな情報を提供するため、あるデバイスの位置を他のデバイスとの関連で精度良く把握できる。同開発キットは、Appleの「Nearby Interactionプロトコル」とAPIを活用し、PHYおよびMAC動作は、FiRaコンソーシアム仕様に従ってUWB IC内で処理するため、ソリューションの開発期間の短縮に貢献する。

 なお、現時点でのU1対応iPhoneモデルはiPhone 11、iPhone 11 Pro、iPhone 11 Pro Max、iPhone 12、iPhone 12 mini、iPhone 12 Pro、iPhone 12 Pro Max。Apple WatchはSeries 6が対応する。

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