パナソニックは、「JISSO PROTEC 2019(第21回実装プロセステクノロジー展)」に合わせて技術セミナーを開催し、微小部品実装の技術動向について説明した。
パナソニックは2019年6月5日、「JISSO PROTEC 2019(第21回実装プロセステクノロジー展)」(2019年6月5〜7日、東京ビッグサイト)に合わせて技術セミナーを開催し、微小部品実装の技術動向について説明した。
積層セラミックコンデンサー(MLCC)や抵抗などのチップ部品は、製品に採用される技術の高度化に合わせて微細化、小型化が進んでいる。例えば、携帯電話機やスマートフォンに採用されるチップ部品のサイズは、2000年代の主流だった1608(外形寸法1.6×0.8mm)や1005(同1.0×0.5mm)から、2015年ごろから0603(同0.6×0.8mm)や0402(同0.4×0.2mm)に移行しつつある。
例えば、国内でも多くのユーザーが利用しているアップル(Apple)のスマートフォン「iPhone」では、2010年発売の「iPhone 4」から0402部品の採用が始まった。そして2014年発売の「iPhone 6」では、メインボードの実装部品点数のうち54%が0402部品になるまで採用が拡大。その後も、実装部品点数が増大する中で0402部品の比率は50%前後を維持している。パナソニック スマートファクトリーソリューションズ(PSFS) 回路形成プロセス事業担当 プロダクトマーケティング1課 主幹の大武裕治氏は「比率以上に注目すべきは部品間の隣接ピッチで、iPhone 6の0.12mmに対して、iPhone 7では0.09mmに狭まった。スマートフォンよりも、さらに高密度実装の要求が厳しいウェアラブル端末の『Apple Watch Series 4』では、隣接ピッチは0.08mmに達している」と語る。
そして今後の採用拡大が見込まれるのが、0402部品と比べてフットプリントが約3分の1になる0201部品(外形寸法0.2×0.1mm)だ。2019年度に発売されるスマートフォンの新製品から採用が始まる。「スマートフォンよりも高密度実装の要求が厳しいウェアラブル端末の方が採用拡大のペースは速いかもしれない。0402部品も採用当初は数点から始まったが、それが徐々に拡大して50%という比率に達した。0201部品も、同様に0402部品を置き換えて行く可能性は高い」(大武氏)という。
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