プラントの生産性向上を支援する、高度制御ソリューション : FAニュース
横河電機は「OpreX Asset Operations and Optimization」の新製品として、高度制御ソリューション「Platform for Advanced Control and Estimation R5.03」の販売を開始する。
横河電機は2021年6月2日、「OpreX Asset Operations and Optimization」の新製品として、高度制御ソリューション「Platform for Advanced Control and Estimation R5.03」を発売した。Shellとの共同開発によるもので、OPC UA通信規格に対応し、プラントシステムの相互運用性とセキュリティを向上できる。
高度制御ソリューション「Platform for Advanced Control and Estimation R5.03」のイメージ 出典:横河電機
同ソリューションは、Shellの高度制御技術と、横河電機のリアルタイム制御技術を生かして開発。多変数モデル予測制御、ソフトセンサー、ユーザーによるカスタマイズが可能な各種演算式を同一のプラットフォーム上で構築、運用できる。
最新版では、産業オートメーション分野などにおけるデータ交換の標準規格OPCの最新版でセキュリティを強化した通信規格「Open Platform Communications Unified Architecture(OPC UA)」に対応。プラントシステムの相互運用性とセキュリティが向上し、DX(デジタルトランスフォーメーション)でユーザーの自律操業への移行を支援する。
また、BLCモデルとして、proportional integral differential(PID)制御ロジックを追加。同モデルは、分散形制御システムのPIDパラメーターを用いてPIDループの動特性を表現するため、BLCモデルのプロセスに対するミスマッチを減らし、制御性を向上する。
プラントの運転状況に合わせ、アプリケーションの挙動をユーザーが自由にカスタマイズできる機能「Event Logic」も拡張した。カスタムコードの代わりにイベントのルール、アクションの設定が可能になり、プロセッサに対して測定値の検証、モデル変更などの処理ができるようになった。
メンテナンス機能も向上している。Design-Timeアドバイザーにより、アプリケーション、プロセッサ、変数のパラメーター値をDesign-Time上で検証し、不正なパラメーターの設定に対して警告メッセージを表示する。
さらに、OPCアイテムのパフォーマンスを表示。OPCアイテムの読み込み時間など、OPC DA/UAサーバアクセス時のパフォーマンスを可視化する。
スマート工場は“分断”が課題、カギは「データ取得」を前提としたツールの充実
工場のスマート化への取り組みは2020年も広がりを見せているが、成果を生み出せているところはまだまだ少ない状況だ。その中で、先行企業と停滞企業の“分断”が進んでいる。新型コロナウイルス感染症(COVID−19)対応なども含めて2021年もスマート工場化への取り組みは加速する見込みだが、この“分断”を解消するような動きが広がる見込みだ。
スマートファクトリー化がなぜこれほど難しいのか、その整理の第一歩
インダストリー4.0やスマートファクトリー化が注目されてから既に5年以上が経過しています。積極的な取り組みを進める製造業がさまざまな実績を残していっているのにかかわらず、取り組みの意欲がすっかり下がってしまった企業も多く存在し2極化が進んでいるように感じています。そこであらためてスマートファクトリーについての考え方を整理し、分かりやすく紹介する。
エッジは強く上位は緩く結ぶ、“真につながる”スマート工場への道筋が明確に
IoTやAIを活用したスマートファクトリー化への取り組みは広がりを見せている。ただ、スマート工場化の最初の一歩である「見える化」や、製造ラインの部分的な効率化に貢献する「部分最適」にとどまっており、「自律的に最適化した工場」などの実現はまだまだ遠い状況である。特にその前提となる「工場全体のつながる化」へのハードルは高く「道筋が見えない」と懸念する声も多い。そうした中で、2020年はようやく方向性が見えてきそうだ。キーワードは「下は強く、上は緩く結ぶ」である。
工場自動化のホワイトスペースを狙え、主戦場は「搬送」と「検査」か
労働力不足が加速する中、人手がかかる作業を低減し省力化を目的とした「自動化」への関心が高まっている。製造現場では以前から「自動化」が進んでいるが、2019年は従来の空白地域の自動化が大きく加速する見込みだ。具体的には「搬送」と「検査」の自動化が広がる。
見えてきたスマート工場化の正解例、少しだけ(そもそも編)
製造業の産業構造を大きく変えるといわれている「第4次産業革命」。本連載では、第4次産業革命で起きていることや、必要となることについて、話題になったトピックなどに応じて解説します。第28回となる今回は、スマート工場化において見えてきた正解例について前提となる話を少しだけまとめてみます。
プラントスマート化へ新認定制度開始、築40年以上が2025年には8割以上に
経済産業省は、高圧ガス関連施設の自主保安の強化を進めるために、IoT活用などを条件にした新認定事業所制度を2017年4月に開始する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.