IBMは、2nmのナノシート技術による新しい半導体デザインを発表した。指の爪ほどのチップに最大500億個のトランジスタを搭載可能で、7nmノードチップと比べて性能が45%向上し、エネルギー消費量を75%削減する。
IBMは2021年5月7日、2nmのナノシート技術による新しい半導体デザインを発表した。指の爪ほどの大きさのチップに最大500億個のトランジスタを搭載可能で、7nmノードチップと比べて性能が45%向上し、エネルギー消費量を75%削減する。
2nmチップをコンピューティングや電気製品、通信装置、交通システム、インフラなどに採用することで、多くのメリットが期待できる。例えば、携帯電話機のバッテリー寿命が4倍になり、毎日の充電作業が4日ごとで済むようになる。また、世界のエネルギー消費量の約1%を占めるデータセンターの二酸化炭素排出量を大幅に削減できる可能性がある。
ノートPCでは、アプリケーション処理や高度な言語翻訳、インターネットアクセスが大幅に高速化する。自動運転車では、物体の発見や反応時間を短縮するなど、機能向上に貢献できる。
同社は半導体開発において、7nmおよび5nmのプロセステクノロジーやシングルセルDRAM、デナード・スケーリング則など、数々の実績を有する。2021年後半には「IBM POWER10」プロセッサベースの「IBM Power Systems」に7nmプロセスベースの新製品を搭載する予定だ。
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