技術の発展により解放されてきた制約には、経済的(費用)、内容的(施行、質)、精神的(準備・手間、安心・安全)、社会的(規則・習慣、社会基盤)、物理的(場所、空間、時刻、時間)なものがあり、5分野11種類にまとめられるという。
こうした制約の解放を5Gに当てはめてみると「より多様な高画質映像をオンデマンドで楽しめる」「好きなスポーツ選手やタレントの見たいアングルでの映像を見られる」「コストダウン」など、広範囲に影響を与え得ることが理解できる。また、クルマの自律走行についても時刻、場所、時間などの制約が解放される。
「つまり、制約からの解放を考えればイノベーションが生まれることになる。IoT、ビッグデータ、AI、ロボットと、5Gおよび6Gにより、2030年に向けて制約はさらに減り続け、暮らしが大きく変わることになる。さらに、COVID-19による感染症対策、気候変動対策を行う上でも制約を減らすための事業創造機会が生じている」と島田氏は新たな可能性について強調する。
さらに島田氏は「技術進化は生活文化において、新しい価値を提供してきた。最初は電卓に代表されるような暮らしや仕事を楽にする『便利』というキーワードによりエレクトロニクス産業は約20年間支えられた。次の20年は『映像や音楽で感動を増したい』というコンテンツで感動する世界の実現で発展した。さらに1990年代後半以降は『人と人のつながりと共感を増やしたい』ということにエレクトロニクスが使われてきた。このように技術の発展により約20年ごとに価値が追加された流れがある」と過去の歴史を振り返る。
ニューノーマル時代では、リモートによる診断や治療が進められたり、製造・建設・土木・農業などの分野においてもテレワークが高度に広がったり、既に大きな変化が生み出されつつある。技術を高めることで、さらに感動が伝えやすくなり、移動することもなく楽しむことができれば、感染予防や地球環境への貢献、経済活動の維持が可能となる。「ソニーでは『3R+A』を進めることで新たな価値をもっと広げられると考えている。最も目指したいと考えていた感動の提供にもつなげられる」と島田氏は考えを述べている。
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