大日本印刷と東海理化は、スマートフォンでさまざまな鍵を施錠、解錠できるデジタルキープラットフォームの提供を開始した。同プラットフォームを用いることで、スマートフォンを介して家や自動車のドア、宅配ロッカーなどを開閉できる。
大日本印刷は2021年2月24日、東海理化と共同で、スマートフォンでさまざまな鍵を施錠、解錠できるデジタルキープラットフォームの提供を開始した。スマートフォンを介して、家や自動車のドア、宅配ロッカーなどを開閉できる。
デジタルキーを配信、管理する「FREEKEY Server(フリーキー サーバ)」と、複数のデジタルキー方式を統合する「FREEKEY Platform(フリーキー プラットフォーム)」で構成される。
FREEKEY Serverは、必要な時にスマートフォンアプリからデジタルキーをダウンロードできる。有効期限も設定可能で、シェアリングサービスなどの一時的な鍵としても利用できる。
大日本印刷のセキュリティ技術を用いた「IoSTプラットフォーム」を採用し、サイバー攻撃からデジタルキーのデータを安全に保護する。東海理化の電波制御などのハードウェア技術やデジタルキー配信ロジックなどのソフトウェア技術により、デジタルキーに対応した電子錠デバイスを含む、トータルでの提供も可能だ。
FREEKEY Platformは、サービス事業者との共通APIへの変換システムとなる。サービス事業者のシステムを連結させることで、そのクラウドやスマートフォンアプリが容易かつ迅速にデジタルキーを利用可能になる。
例えば宅配ロッカーでは、スマートフォンで開閉する安全な置き配が可能になる。他に、さまざまなサービスに対する認証や電子チケットの配信など、スマートシティに向けた幅広い用途が想定される。
両社は今後、同プラットフォームをスマートフォンなどのアプリケーションと組み合わせることで、さまざまな業界に向けたデジタルキー関連サービスを提供する。2023年度には、Car Connectivity Consortium(CCC)が策定する次世代のグローバル標準仕様に対応した「FREEKEY Server generation(フリーキー サーバー ジェネレーション) 2 」の提供も予定しており、デジタルキー関連事業で2025年度に50億円、2028年度に100億円の売り上げを目指す。
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