おはようございます。土曜日ですね。1週間、お疲れさまでした。今週は、2021年3月期第3四半期(2020年4〜12月期)の決算発表がスタートしました。
おはようございます。土曜日ですね。1週間、お疲れさまでした。今週は、2021年3月期第3四半期(2020年4〜12月期)の決算発表がスタートしました。製造業のトップバッターは日本電産であることが多いですね。
日本電産の2020年4〜12月期の業績を見てみると、売上高は前年同期比2.2%増の1兆1850億円で、過去最高を更新しました。営業利益は同24.0%増なので増収増益です。2020年1〜3月期に4.1%まで落ち込んだ営業利益は、2020年10〜12月期に10.7%まで回復しています。原価改善と固定費の適正化が貢献しました。
コロナ禍でもこれほどの増収増益を確保できるのは決して多数派ではなく、苦しい状況に置かれた企業は少なくありません。日野自動車の2020年4〜12月期決算は、売上高が前年同期比21.8%減の1兆744億円、営業損益が9億円の損失となりました。2020年10〜12月期としては固定費削減などで107億円の黒字を確保しましたが、通期の業績見通しには北米の工場で生産停止となる損失が影響する上、商用車市場は乗用車のような急回復は見込めないようです。
自動車メーカーの2020年の世界販売を見てみると、トップのトヨタ自動車グループが前年比11.3%減の952万台、続くフォルクスワーゲン(VW)グループが同15.2%減の930万台となりました。トヨタ自動車は新車の世界販売台数で5年ぶりに首位に立ちました。ただ、ルノー日産三菱アライアンスは同23.2%減の779万台でしたので「各社とも好調」とはいきません。
伝統的な自動車メーカーに比べると台数規模は小さいですが、Tesla(テスラ)の2020年の年間販売台数は前年比36%増の49.9万台でした。2020年通期としては初めて最終黒字も達成しています。2021年の年間販売台数についてはドイツと米国で生産拠点が稼働することから、5割増を見込んでいます。
また、今週は電動車の投入計画についても発表が相次ぎました。日産自動車は2050年までにクルマのライフサイクル全体におけるカーボンニュートラルを実現するため、2030年代の早期に日米欧中に投入する新型車を全て電動車にします。全固体電池を含めたバッテリー技術の革新によってコスト競争力の高い電気自動車(EV)を開発する他、シリーズハイブリッドシステム「e-POWER」のエネルギー効率をさらに向上させます。さらに、再生可能エネルギーの活用に向けて分散型発電に貢献するバッテリーエコシステムの開発や、電力網の脱炭素化に向けた連携も強化します。
日産は、生産技術のイノベーションによってエネルギーと資源の利用効率も高めます。新車の生産で発生したアルミニウムの端材をリサイクルし、新車向けの部材として再利用する取り組みはその一環であるといえます(関連記事:日産が新車生産で発生したアルミ端材をリサイクル、新車向けの部材で再出荷へ)。
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