村田製作所 執行役員 みなとみらいイノベーションセンター 事業所長の川平博一氏は「センターのありたい姿として『みんなとみらいの成長エンジン』を掲げた。これは、当社に関わる全ての人とともに未来を開き、ここに集まるアイデアや情報を燃料に文化・社会の発展のための原動力になるという意味が込められている。これを実現するために、これまでの村田製作所の拠点にはなかったようなさまざまな取り組みを行った」と説明する。
そういった取り組みの中で典型的なのがオフィスのレイアウト設計だろう。コンセプトやあるべき働き方の検討からオフィス器具の選定に至るまで、全て20〜30代の若手メンバーのワークショップを通じて決定した。
報道陣に公開した8階に位置するエネルギー関連事業のオフィスの場合は、近年の働き方改革で取り入れられているABW(アクティビティーベースドワーキング)を行えるようなレイアウト設計となっている。具体的には、オフィスのデザインコンセプトとして春夏秋冬のエリアに分け、春夏では“交流”を強く意識したフリーアドレス席やオープンミーティングエリアを、秋冬では“集中”して業務を行えるようなチームやプロジェクトの固定席、一人集中席などを配している。そして、春夏と秋冬のゾーンが交差するエリアは「天の河」として、“交流”と“集中”で得たものを融合してイノベーションを生み出すスペースになっている。「“宇宙規模のイノベーションの創出”に向けて個性を重視したオフィスのレイアウト設計になっている」(デザイン担当者)という。
17階にある福利厚生のための食堂も、通常の喫食エリアの他、ファミレス席やハイテーブルなどを用意したカフェエリアやコーナーラウンジを設けており、イノベーションの創出に一役買う空間になっている。
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