単一部品レベルのCAEであっても、ネジの結合部分をどのように拘束するか、その設定を考える必要がありますが、それが複数部品になってくると次のような課題が生じます。
もちろん、これらのポイントは単一部品レベルであっても重要です。ただ、複数部品になると、CAEで検証したいものが見えにくくなり、かつ解析精度を上げるための設定上の工夫も必要になるなど、検証作業の難易度はぐっと上がります。それ故、以下のような疑問や課題に直面することがあります。
設計者CAEを日々実践している筆者もCAEの経験は増えつつも、新しい事象のCAEを行うたびに、新たな疑問や課題に直面します。そこで、今回はシンプルなアセンブリ事例を取り上げ、境界条件の設定の違いによって、どのようにCAEの結果が変わっていくのかを見ていきたいと思います。
カムフォロアに1500[N]の荷重がかかった際のLアングル部品間の応力を求めたい。
カムフォロアはカム機構で使用されますが、筆者は直線運動のガイドローラーとしてよく使用します。内部にニードルローラーが組み込まれた構造を持つ、剛性の高いスタッド付きベアリングです。カムフォロアへの荷重は、針状ころ軸受としての定格荷重よりも、スタッドの曲げ強度と、せん断強さおよび外輪の強度によって決められることがあるようですが、今回はテストケースとして、スタッド部の変形と応力ついて注目することにします。
CAE用のモデルとして、解析に関係ないと考えられる微細なフィレットなどを編集して削除しておきます。
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