鉄鋼設備の環境改善に寄与する軸受のオイルエア潤滑システムを開発FAニュース

ジェイテクトは、鉄鋼設備の環境改善に寄与する軸受のオイルエア潤滑システムを開発した。10分配レベルのオイルエア多岐分配システムの開発により、「Z-highミルサイドサポート軸受」への適用が可能になった。

» 2020年07月28日 07時00分 公開
[MONOist]

 ジェイテクトは2020年6月29日、鉄鋼設備の環境改善に寄与する軸受のオイルエア潤滑システムを開発したと発表した。同年12月から販売を開始し、国内の鉄鋼、設備メーカーに向けて、年間4000万円の売り上げを目標にする。

 オイルエア潤滑は、油滴状のオイルを高圧空気による摩擦で軸受内部に搬送する仕組み。余剰オイルの空気中への排出が少なく、他のシステムよりオイル消費量を抑えられるため、作業環境と運転コストの改善、環境負荷の低減に寄与する。

 同社は鉄鋼設備の環境改善のため、軸受の潤滑手段をオイルミスト潤滑からオイルエア潤滑への置換えを推進してきた。今回、10分配レベルのオイルエア多岐分配システムを開発したことにより、日本センヂミアの「Z-highミルサイドサポート軸受」への適用が可能になった。

キャプション 新開発のオイルエアディストリビューターユニット 出典:ジェイテクト
キャプション オイルエア潤滑の原理 出典:ジェイテクト

 本システムは、過酷な環境下での摩耗や損傷を大幅に改善する。軸受内の正圧化により高い密封性を確保し、高粘度油、極圧油を適用することで、高い潤滑性能を備える。また、最少油量での潤滑により運転コストを改善し、オイルの回収ができるため設備周辺の環境改善にも寄与する。小径配管のため設計が容易で、少数給油から多点給油まで幅広いシステム設計に対応する。

キャプション 挿入イメージ 出典:ジェイテクト

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.