分子シミュレーションソフトの新版、NEB計算やPhonon計算に対応製造ITニュース

富士通九州システムズは、Quantum ESPRESSOのNEB計算およびPhonon計算に対応した、分子シミュレーションソフト「FUJITSU Technical Computing Solution SCIGRESS」の新バージョンを発売した。

» 2020年07月20日 09時00分 公開
[MONOist]

 富士通九州システムズは2020年6月22日、Quantum ESPRESSOのNEB計算およびPhonon計算に対応した、分子シミュレーションソフト「FUJITSU Technical Computing Solution SCIGRESS」の新バージョンを発売した。

 同ソフトは、原子、分子レベルの微細な挙動や性質を解析する、計算化学ソリューション。低分子、高分子、結晶、アモルファスなど多くのモデリング機能や、分子軌道法、分子動力学法、密度汎関数法などの計算化学の手法を搭載する。新材料や新素材の研究開発を支援する。

 新バージョンでは、反応経路を探索するNEB計算と、結晶中の格子振動を量子化するPhonon計算に対応した。これにより、反応障壁や反応経路、ラマンスペクトルの計算が可能になった。

 入力ファイル編集機能も強化し、LAMMPSやQuantum ESPRESSO、GAMESSの計算実行時に入力ファイルを自由に編集できる。また、モデリングウィンドウには、X、Y、Z軸方向に視点を切り替えるボタン、視点を自動回転させるボタンを設置している。

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