「パイロットの煉獄」をどう抜け出すのか。
この記事は、2020年3月23日発行の「FA メールマガジン」に掲載されたMONOistの編集担当者による編集後記の転載です。
世界経済フォーラム(WEF)の「グローバルライトハウスネットワーク」をご存じでしょうか。MONOistの熱心な読者の皆さんであれば、何度か取り上げているため既に記事を読んでいただいた方もいらっしゃるかもしれませんね。
WEFは、政治や経済のリーダーたちを結ぶことで世界の課題を解決することを目指した非営利団体で、毎年1月にスイスのダボスで開催する「ダボス会議」を主催していることで有名です。そのWEFが2017年から進めているのが、「グローバルライトハウスネットワーク(Global Lighthouse Network)」です。これは、第4次産業革命をリードする世界で最も先進的な工場を「ライトハウス(Lighthouse、灯台=指針)」とし、この先進工場をグローバルネットワークとして共有することで、世界のモノづくりを前に進める取り組みです。
筆者は以前この「ライトハウス」に選ばれた工場について取材する機会があり、「ライトハウス」の趣旨そのものには共感したものの、実は懐疑的な目で見ていました。その理由は「日本の工場が1つも入っていなかった」からです。
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