シーメンスは、直接金属レーザー焼結プリンタ対応のソフトウェアを開発する、Atlas 3Dを買収する契約を締結した。買収により、アディティブマニュファクチャリングのポートフォリオを拡張していく。
Siemens(シーメンス)は2020年2月28日(現地時間)、直接金属レーザー焼結法(DMLS)プリンタ対応のソフトウェアを開発する、Atlas 3Dを買収する契約を締結したと発表した。Atlas 3DはSiemens Digital Industries Software(シーメンスデジタルインダストリーズソフトウェア)の傘下に入り、Xceleratorポートフォリオのアディティブマニュファクチャリング(AM)機能を拡張していく。
Atlas 3Dは、AMの設計エンジニアに最適なプリンティング方向と追加パーツの必要なサポート構造をほぼリアルタイムで自動的に提供するDMLSプリンタ対応ソフトウェアを開発している。買収手続きは2019年11月に完了し、買収条件は開示していない。
シーメンスは、Atlas 3DのソリューションをオンラインプラットフォームのAdditive Manufacturing Networkを介して提供していく。
熱ひずみ解析技術を活用し、容易に部品の造形方向の最適化とサポート構造の作成を自動的に実行するAtlas 3DのSunataソフトウェアにより、設計者は解析担当者に頼ることなくシミュレーションを実行。Simcenterソフトウェアに頼らざるを得ない解析作業を軽減して、設計要件を満たす部品を製造できる。
Sunataソフトウェアは、グラフィックスプロセッシングユニット(GPU)とコンピュータプロセッシングユニット(CPU)を採用したGPUアクセラレーションコンピューティングにより、深層学習、アナリティクス、エンジニアリングアプリケーションなどの処理負荷の高い演算も容易に処理できる。
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